あらすじ
せわしなく、あらゆる変化の激しい現代。前例のない発想やアイデアが必要と言われて久しいが、実際に自分の頭で考えようとすればするほど、考えは凝り固まってしまうもの。大ベストセラー『思考の整理学』著者の外山滋比古氏は、「急に頭をよくすることはできなくても、頭にうまくはたらいてもらうコンディションづくりならできない話ではない」と言う。そんな外山氏のこれまでの著作の中から、「柔軟にものごとを見るヒント」となるような箇所を抜粋し、まとめた箴言集が本書である。 ●知れば知るほどバカになる ●ゆっくり急ぐ ●雑談は発見のタネ ●木を見て森も見る……etc. 読めば、世間の常識にとらわれない「やわらかい思考」のコツが身につく、150の至言。
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Posted by ブクログ
多くのエッセイを挙げて、凝り固まった思考をもみほぐしてくれる、マッサージ本。面白いなと思ったこと。
・線で表現するのではなく、点で表現して読者
に線を引かせる。
→人は完成されたものを与えられるよりも、体験として作り上げて行くほうが良い。また、この点で表現するという事は、自らの体験に根ざした方にも通って線として繋がるので、人によって線の繋げ方が様々。それが、多くの読者の共感を呼ぶ。
・正しいことではなく、面白いことの方が記憶に残る。→面白い仕事をしよう。
・日本語は豆腐みたいなもの。
外国語はレンガみたいなもので、外国語の方が、論理を組み立てやすい。逆に、日本語の方が仔細なところまで表現することが可能。
→論理構築時は、外国語(主に英語を指している。)
・歴史の深い言語の方が、一つの単語が持つ意味が多く、含みが生まれやすい。逆に歴史の浅い単語は、意味がはっきりとしているが、一義的で含みが生まれにくい。
・単語は様々な意味を持つものなので、一つのセンテンス、単語にこだわる前にまずは全体の意味を考える。
Posted by ブクログ
1.第一段の「こうやって、考える」とセットで読もうと思い、やっと購入しました。読みたい理由は一緒です。
2.思考を柔らかくするには楽しむことが重要。喜ぶではなく、楽しむ。これは、力が入ってしまうことで思考が急に狭まってしまうからです。そのためには、前著で述べた「余裕を作る」以外にも思いつくための術があります。本書では著者自身が述べてきた「柔らかくするための術」をまとめた箴言集です。
3.こうしなければならないという気持ちが勝手に自分を縛り付けているのだと思います。私達は長年の教育で「しなさい」という押し付けを学んできました。その一方で「したい」ということを学んでません。「したい」という思いが自由な発想を生み出すことは一流の人達を見ていればよくわかります。
いかにして「しなければならない」という縛りを解いていくか、その思考に陥った瞬間に気づくことができるかどうか、これが大切なのだと思います。
Posted by ブクログ
勝負師の異名を取る棋士が、心が楽しむ状態が最高と。プレッシャーがかかると、考えがかたくなる。やわらかく、考えるとは、その観点だ。本書は過去の文献からのピックアップなので、あまり新しいものはない。
基本的なコンセプトは、忘れることで頭の中のモヤモヤを消し去ること。よく忘れ、よく考える。
もう一つは、常識とは思考停止であるということ。わからない事、あいまいなものが悪いとは限らない。とにかく、毎日書く事だ、そして書いた後は耳で読む。声に出して読んでみるといろいろな不備に気づく。
読書とは変身である。自己に新しいマスクをかけるようなもの。変身であると。
Posted by ブクログ
世の中に今一番足りない事
人の話は最後まで聞く
引用します
言論を大切にするのだったら、相手の意見を、かりに考えを異にしても、じっと最後まで聞く度量が無くてはならない。
自分の勝手なことだけをまくし立てて、相手の言うことははじめから聞く耳をもたない。
こういう人間が集まっていては思想の自由はバベルの塔をつくるだけであろう。
まさしくその通りでありどこぞの政治家にも聞かせてやりたいお言葉でした。
Posted by ブクログ
外山滋比古さん。
1ページ完了の言葉集。
どこからでも読める。
どこでも読める。
楽しい。
以下、自分に引っ掛かった言葉。
①だいたいにおいて、声をあげるのは、どちらかと
いえば例外的な人たち。
☆声を上げている人を市民の代表の声のように
とらえてはいけないんだなあ。これわかるわあ。
②遠くのものは美しくみえる。
☆近くでみる視点と、遠くでみる視点と
どちらも大事。
③新しいものは嫌われる。
☆だから、自分が本当にやってみたいと思ったことで
人から批判されたとしても、人に迷惑をかけない範囲でやってみる価値はあるのだと思う。
④おもしろいことは忘れられない。
☆どうやって面白くするか。
⑤小声でつぶやくと届きやすい。
☆本当に伝えたいことは小さな声でいってみる。
⑥ともあれ毎日書く。毎日書いていれば、ある程度まではうまくなる。
☆毎日書くことで、文体に自分なりのリズムができてくるのだろう。味わいか。それにしても、文章の基本だけはしっておきたいと思ってしまう。
⑦書いたあとは、耳で読む。
☆声に出してみると、不備に気づくのだという。後は、一日寝かせてみるとかね。恥を忍んで書くしかない。
どうせ、1年後とかに見ると不備だらけだったことに気付いたりするのだから。とにかくまずは、書くことだ。
⑧文章がうまくなる近道。漢文を毎日繰り返して読む。
☆漢文でなくても、自分の好きな作家や著者の作品を声に出したり、視写してみたりすることも価値があると思う。なかなかできないが。どこかで「えいやっ」とやってみる必要はありそうだ。
⑨敬語というバンパー。
☆この言葉の美しさといったら!!
敬語は相手との距離を示すもので、日本人でよかったなと思うものの一つだ。
⑩風のように本を読む。
さらりと読んでいても、自分の波長にあったメッセージに出会えば”共鳴”する。
☆目に留まるってこと、あるよね。
Posted by ブクログ
考え方や表現の仕方の極意が日本語の構造目線から短いセンテンスで書かれていて読みやすい。
自分の現状によって、引っ掛ったり入ってくる内容が違うと思う。不定期に読み直すとそのタイミングで新しい気付きがありそう。
Posted by ブクログ
2019.8.30
なにかに迷ったり決められなかったり、考えあぐねたり。なにかしらのときに開くようになる予感がする本。
ここに書いてあることもまた、そのときの自分の状態によって響いてくることが違うんだろうな。
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箇条書きで著者の格言が載せてあり、時間を空いた時にさらっと読める。『知識で物事を判断しない』『外から眺める面白さ』が特にお気に入り。人をよく見ている。
Posted by ブクログ
日本語の観点は面白かったなぁ。英語はレンガのように論理を積み立てるけれど、日本語は豆腐。 一文の切り取りなので、どうしてそういう結論になったのか詳しくは書かれていないけれど、わかる気もする。多言語理解でわかる言葉による思考の癖ってほんと興味深い。日本語に関する著作を読み直してみたくなった
Posted by ブクログ
著者のこれまでの著作から、選りすぐった言葉が1ページにひとつずつ。
著作を読んでから、おさらい感覚で読む
もしくは、これを読んで何か気づきがあれば他の著作も読んでみる、入門編になるかもしれない。
Posted by ブクログ
外山滋比古さんの著書から抜粋された言葉。
他の人のレビューにあるように、私もそれぞれの本を読む方が好きですが(これらの言葉がどんな文脈から出てきたのかが気になるので)、目次だけ見てもだいたい内容がわかり、気の向いたときにパラパラ読むのに向いています。
そして、難しい本を読むのが苦手な人にも。
Posted by ブクログ
考えるために多くの視点を提供してくれる本かなと感じました。
私にとっては少々難解でした。
「風のように本を読む」、「読書とは変身である」が共感しました。
Posted by ブクログ
難しい表現、言葉が多く、今の自分には伝わらない部分もあった。
しかし、この本は何年かしてもう一度読むと、かなり心に刺さるのではないかと予感させる。
もっと広く多く世界を見て、もう一度読んでみたい。