【感想・ネタバレ】世界94カ国で学んだ元外交官が教える ビジネスエリートの必須教養 世界5大宗教入門のレビュー

あらすじ

アメリカ・ヨーロッパ・中東・インドなど世界で戦うビジネスパーソンには、現地の人々と正しくコミュニケーションするための教養が欠かせない。そして、哲学・歴史・美術・音楽・語学…これら教養の土台となっているのが実は宗教だ。世界80カ国で活躍してきた元外交官が教えるビジネスで使える5大宗教の基礎知識。

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ネタバレ

○第2章 ユダヤ教

・IntelやDELL、Google、Facebookの創業者もユダヤ人p56
・イスラエルはITやベンチャーが盛んp56

・神は最初の人間アダムを創り、アダムの肋骨からエヴァを作ったp61
←男女差別的であると感じる人もいるだろう

・産めよ、増えよ、海の水に満ちよ。鳥は地の上に増えよ。
 我々にかたどり、我々に似せて、人を作ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うもの全てを支配せよ。(いずれも創世記第一章)p61
←多産の奨励(多神教には、神による多産の奨励がある)と、動物を支配せよと言う人間の優位性が示されている。

・善悪の知恵の実を食べた2人を見た神は、アダムには労働、イブには妊娠と出産の苦難を与え、エデンの園から追放した。p63
←ちなみに、ユダヤ教には原罪の概念はない。
→男は働き、女性は家を守るって感じ?男女差別と取られなくもないけど。どっちにしろ男は働けってことか。

・過越の祭りp66
 出エジプトを記念。
 概ね4月に行われ、1週間程度休みになる。

・ペリシテ人のゴリアテを倒したダビデは、羊飼いという下層の身分ながら王にp69
←優秀な者が神の思し召しによって王になるという考え方。優秀な人材登用。

・ダビデの子ソロモンが建てた神殿の外壁が、嘆きの壁の名で聖地として残っている。p70
←それゆえに、エルサレムを聖地として捉えている。

・離散してもユダヤ教徒はアイデンティティを失わなかった。p71
・キリスト教社会では、ユダヤ教徒はつける職も限られていたため、金融業などで生計を立てる。p72
←シェイクスピアの『ヴェニスの商人』で、金貸のシャイロックが大変強欲な人間として描かれており、当時のヨーロッパ人のユダヤ人への偏見を見るには役立つ。
←お金に強いユダヤ人になった(レビ記には、「異邦人に貸し付けるときは利子をつけてもいいが、兄弟から利子をとってはいけない」とあり、利子が認められていないキリスト教と対称的。また、「消費はいけない。投資をしなさい」とあり、特徴的)。p78

!世界人口のわずか0.25%のユダヤ人が、ユダヤ系を含めるとノーベル賞受賞者の20%を占めている。『フォーブス』の長者番付で常に上位を占めているのもユダヤ人。p77
←ヨーロッパで圧倒的少数派であったため、その国のメインストリームに行くことは難しく、自らの力で人生を切り開こうとしてきたから。
←聖典のひとつ『タルムード』に、「新しいことを常に学びなさい」や「時間当たりの成果を意識しなさい」など、ビジネスパーソンの指南書のように現実世界における成功や繁栄につながる内容がかなり多くある。

・ユダヤ教で押さえるべき戒律p79
 613の律法(ミツヴァ)のなかで、禁止事項が365ある。
 ①食べてはいけないもの
  ヒレ、鱗のないシーフード。肉と乳製品を同時に使ったもの(ピザやチーズバーガー)。血の摂取。豚(蹄が完全に分かれていて、反芻する4本足の動物はok)は食べてはいけない。
 ②土曜日が安息日
  金曜の夕方から土曜の夕方までは完全に休み。
  ←単なる休みというわけではなく、安息日に置いて大切なのは「日常生活から離れて、本質的なことを深く考える」こと。
 ③男子は割礼をすべき
  モーセ5書には「男子は割礼をすべし」と何度も出てくる。割礼について不用意に反対するのはNG

○第3章 キリスト教

・イエスはユダヤ教の裁判にかけられて殺された。p86
 ←ヨーロッパでのユダヤ人迫害の歴史につながる。ちなみに、ユダヤ教では、メシアはまだ現れていない。

・イエス・キリストの誕生日であるクリスマス
 復活を祝う復活祭(イースター)
 イエスが復活して50日目(昇天後10日目)に精霊が降りてきたという新約聖書の記述からきているペンテコステ(精霊降誕祭)
 が大切な祭り。
 神を信じ、聖書の福音に従うことで、最後の審判を経て天国に行けると説いている。p86

・キリスト教は、隣人愛を重視する「愛の宗教」p86

・新約聖書p87
 イエスの生涯の行動と言葉である「福音書」
 初期のキリスト教の歴史でありペテロやパウロの伝導の話が中心の「使徒言行録」
 パウロなどが描いた「書簡」
 イエスの再臨などについて書かれた「ヨハネの黙示録」
 に分かれる。書いた人も時期も様々。

・十字軍p100
 1096年から13世紀にわたって、7回も行われた聖地エルサレムを奪還するための戦い。7世紀初頭に誕生したイスラム教に対抗するため東西に分裂してイタキリスト教が手を結んだ。
 ←それ程までにキリスト教を信じ、広めようとした(実際は領土や財産の奪取を目的とする侵略戦争の側面もあったが)。
 !←宗教が要因となって戦争が起こるというのは、日本にはない。宗教の持つ歴史的な意味合いが、日本とは違う。

・キリスト教こそ異教徒に厳しいp101
 布教に関連する戦争が多かったのは、イスラム教よりキリスト教。
 同じキリスト教の中でも、魔女裁判のように、異端緒を見つけて弾圧することもある。
!←このキリスト教の一面が、正否をはっきりさせるディベートを重視するという今日の欧米の文化を作り上げたと推測される。
!また、キリスト教の宣教師による伝道は、プレゼンテーションのルーツなのかもしれない。新約聖書は、物語仕立てで面白く、巧みな例え話も折り込まれていて、話術によって広めるにはぴったりだった。
←!日本のベースにあるのは「深遠なことは言葉では伝わらない」という体感を重視する仏教文化。こうした点がビジネスシーンで日本人が活躍しきれない原因かも。

・宗教画は識字率が低く、ラテン語で書かれた聖書が読めない民衆に、キリスト教の素晴らしさを伝えるために発展した。p102

・イコンp103
 東方正教会の絵画。
 建前的には偶像ではないが、多くの金を何枚も重ねて、キリスト教の物語を表している。

・東方正教会は人間関係が密?p105
 ロシア人といい、ギリシャ人といい、東方正教会の人々は、人間関係の密度が高いと感じる。お互いに助け合おうという感覚が強い。

・教会の建築p105
 12世紀の終わりぐらいまではローマ・カトリックではロマネスク建築、東方正教会ではビザンチン建築の協会が主に作られた。
 その後、非常に高い塔を持つゴシック建築が生まれた。ドイツのケルン大聖堂は、157mの高さの塔を持つ、ゴシック建築を代表するカトリック教会。高い塔は、神のいる天を目指しているとされる。ノートルダム大聖堂も、聖母マリアに捧げる為に作られた、ゴシック建築の教会。
 カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂は、ミケランジェロが設計した132mのクーポラ(ドーム)が印象的で、調和の美のルネサンス様式と豪華なバロック様式の両面を兼ね備えている。

・音楽も文学も、キリスト教を抜きに語れない。p106
 バッハの最高傑作のひとつ『マタイ受難曲』は新約聖書の「マタイの福音書」に記されたイエスの受難を扱った、3時間にわたる大作。
 世界文学最高峰のひとつとされているダンテの『神曲』は、地獄、煉獄、天国の各編に別れ、キリスト教の価値観や教養を文学作品として表現している。
 ドストエフスキーの『罪と罰』のテーマのひとつは、法律に違反しても神からは許される犯罪もあるのではないかという深遠なもの。
 ジッドの『狭き門』では、神の国と地上の国における幸福の探求がテーマになっている。

・宗教改革が個人主義の始まりp113
 ルターが掲げたのは「信仰主義」「聖書主義」「万人祭司」の3つ。ざっくり言うと、神と一対一で対峙して信仰を大切にし、聖書を読んで自分なりに解釈し、主体的に行動すべきという主張。
 ←現代社会の個人主義のスタート。

・カトリックとプロテスタントの違いp113
 巡礼や寄付、ボランティアなどの善行によって罪人も救われる(労働や蓄財にはネガティブ)カトリックvs信仰によって救われるプロテスタント。
 ゴージャスな教会のカトリックvs簡素で装飾のない作りの教会を持つプロテスタント。
 神父の話や音楽や絵画で宗教を感じるカトリックvs自分で聖書を読んで神について考えるプロテスタント(みさをするのは基本的にカトリックのみ)。
 神父が生涯独身のカトリック(さらに一般人の離婚にもネガティブ)vs妻帯が認められるばかりか、女性の神父もいるプロテスタント。

!p119
 欧米はカトリックとプロテスタント、東方正教会に分かれているが、現在経済的にうまく行っているのは、プロテスタントの国が多い。その理由は、、、
 ①識字率が高い
  自分で聖書を読むため、識字率が高かった。一般人の知識レベルが高かったので、産業革命の波にうまく乗れた。明治維新以降の日本が急速に近代化できたのも、識字率が高かったからだと言われている。
 ②個人主義
  自分なりに聖書を解釈する姿勢は、自主的に考えて行動するという現代の働き方に近いものがある。指示待ちは良くないというのは、ビジネスエリートの常識。
 ③仕事=神の教えに従うことという概念
  カルヴァン派の禁欲的に働くことが救いとなり、新たな事業に塔強いて良いという考え方は、資本主義と親和性が高い。

○第4章 イスラム教

・イスラム教は商業の力で広まったp136
 イスラム教では商業を肯定的に考えており、「アッラーは商売を合法なさった」と考えられている。
 交易に乗じて中東や北アフリカ、アフリカ沿岸のケニアやタンザニア、インドネシアやマレーシアに広まった。

・ムハンマドはあくまで人間。イスラム教では神と人間がくっきり分かれている。p137
←ユダヤ教やキリスト教徒を経典の民と尊敬し、モーセやイエスを偉大な預言者として何度もコーランに登場させるが、彼らが神から得た言葉には誤りがあり、ムハンマドこそ最後にして最大の預言者とされている。p139

・イスラム教は税金で広まった?p143
 異教徒も税金をたくさん払えば受け入れた。
 長い目で見れば、イスラム共同体の中でアッラーの素晴らしさに気づき、税金も安くなるならと回収する人がいて、信者拡大の一因となった。

・イスラム教徒は弱者に優しいp144
 すすんで喜捨をする習慣があるし、「アッラーは慈悲深い」や「孤児を大切に」、「戦争未亡人を助けなさい」という先進的で現実的な教えがあり、戦争の被害にあった弱い立場の人がイスラム教の教えに惹かれて回収したというのが、イスラム教が爆発的に増えた理由のひとつ。
 信仰も拠り所となり、事実、イスラム教徒の自殺率は相対的に低い。

・アラブとイランは中国と日本ぐらい違う。p149
 アラブ人は「アラビア語を母国語として話す人」の意味。アラビア語を話さないイラン、トルコ、アフガニスタンはアラブではない。インド・ヨーロッパ系の民族。
 イラン人は「我々は古代ギリシアの時代から大帝国であったペルシャの末裔。イスラムが生まれる遥か前からある、歴史ある民族だ」というプライドがある。自国の文化に相当なプライドを持っている。
 イランの多数派はシーア派。

・トルコは、もともと中央アジアにいたが、西進して中東方向にやってきた。イスラム圏では後発ですが、オスマン帝国の栄光から誇り高き民族と言える。p151

・ジハードp152
 本来は「イスラム共同体を守るためにすること」。ただし、「イスラム共同体に異教徒が攻めてきたら、平和を維持するために迎え撃ちなさい。ただし決して自分から仕掛けてはいけない」とある。
 ジハードによって命を落とした人は天国に行けるため、ジハードを都合の良い解釈をして、テロを行う哀しい図式が見えてくる。

!エルサレムは宗教融和の象徴都市p153
 エルサレムは、ユダヤ教徒にとってはソロモンの神殿があった場所。キリスト教とにとってはイエスが磔になった場所。イスラム教徒にとっては、ムハンマドが一夜のうちに昇天する修行(ミウラージュ)を経験した場所。
 エルサレムの岩のドームには、最後の審判の前に全ての魂が集まると言われている。
 狭い旧市街でキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒が共存する姿を見て、エルサレムこそが宗教融和の象徴都市になるべきだと感じる。
→エルサレム行きてぇ。

・礼拝(サラート)p156
 1日5回、メッカの方向に祈る。1回当たり15分〜20分程度。時間はある程度柔軟で、夜帰宅してからまとめてやる人もいる。
 頭を下げるのは、「神絵の絶対的帰依」を示すものであり、人に頭を下げるのに抵抗感がある。
!日本人はお辞儀の文化があるが、イスラム教徒と仕事をするときは、お辞儀は控えた方がいい。
 また、神の前では平等が大前提であるから、お客に頭を下げることもしない。

・イスラム芸術p158
 偶像崇拝禁止のため、幾何学的装飾や文字装飾、植物模様の装飾が発展。
 特に、カリグラフィー(書道)が芸術に発展したのは漢字とアラビア文字だけ。ここは話すと喜ばれる共通点。

・ラマダンp160
 重要なのは、皆でひもじい思いをし、貧しい人を思いやることで連帯感が高まること。「ラマダンカリーム!(ハッピーラマダン!)」という言葉があるくらい。
 皆が集まるという意味で年末年始のような雰囲気。
 ラマダンが終わった後の3日間が、イスラム教最大の祭りである「イード・アル・フィトル」
 イスラムで禁止されているお酒は、ラマダン時期には決してイスラム教徒の前で飲まないように注意するべき。

・イスラム教徒との食事p163
 豚は全面禁止。豚由来の調味料や、豚を入れたことがある冷蔵庫もNG。
 しかし、豚だと知らずに食べた場合は、悔い改めれば許されるものらしい。

・イスラム教徒の結婚事情p168
 基本的にイスラム教の国は、少なくとも婚約者でない限りは2人きりのデートは難しい。
 また、結婚式にも国によって大きな差がある。
 イスラム教では、結婚が非常に奨励されているが、男性が女性を全面的に、また複数の場合には平等に扶養しなければならないため、1人とも結婚できない男性もいる。

○第5章 ヒンドゥー教

・ヒンドゥー教には預言者がいないp181
 信じている多神教をまとめて、聖典のヴェーダができて、宗教としての形が整っていった。

・日本みたいな信仰のスタイルp186
 「私はヴィシュヌを信じているので、ヴィシュヌが祀ってあるこのお寺に行きます」
 「私はガネーシャが好きだから、出勤前にはこのお寺に毎日寄るんですよ」
 人それぞれ信じる神様がいろいろあって、日常的にその神が祀られたお寺に拝みに行く。この多神教らしい自由さが、ヒンドゥー教のスタイル。

・お釈迦様=ヴィシュヌの化身のひとつ、と捉えられており、仏教はヒンドゥー教だと考えられている。p188

・不殺生を重視するヒンドゥー教では、肉食に対する忌避感が強くあり、菜食主義の人が多くいる。菜食の方が、輪廻転生のあと、より高いカーストとして生まれるとこができると考えられている。p196

!ヒンドゥー教には禁欲的な教えも、快楽的な教えもあるp196
→快楽的な教えって意外だよね。どんなんだろう。

・牛は神の乗り物として神格化、食べてはいけない。p196
 ←ユダヤ教やイスラム教も食べられないのもがあるが、それは神に禁止されているから。聖なるのもだから食べないというのは特徴的。

・カーストのリアルp199
 四つの身分であるヴァルナと、細かい身分のジャーティがあり、ジャーティにはつくべき職業が200〜300の細かさで定められている。
 ヒンドゥー教の人間関係はジャーティのなかにあり、人付き合いも婚姻も原則ジャーティの中で行われてきた。
 今はそれほど問題ではないとされる(ダリット出身のアンベードカルがインド独立後にガンディー首相の下で法務大臣を務め、カースト差別禁止をインド憲法の条項に入れた)が、人々の心理には根強く残っている。
 ヒンドゥー教徒と仕事をすることになったら、カーストを直接尋ねるのは無礼。しかし、配慮はあると良いので、信頼できる同僚に聞くといい。

!ダリットにも優しいヒンドゥー教p202
 ダリット出身の大統領もいる。
 優秀なら、色んな人が支援してくれる。ダリットの子どもへの奨学金制度を設けている週もある。
 ←いい意味での人材の流動性がある。
 ←「大いに稼いで盛大にお布施をする」「たくさん稼げばたくさん寄付できる」という考え方。
 公務員や議席に一定枠をダリットに充てている制度があったり、ダリットの権利向上を掲げる政党もある。

・ITがジャーティの抜け道p203
 ジャーティにIT企業は存在しないので、カーストに関係のない実力本位の雇用を実現している。

・ヒンドゥー教の結婚事情p203
 イスラム教と逆で、女性側に持参金を準備することが求められる。
 年収の何倍もかけた式を、時間もかけ入念に準備する。日本と比べるとかなり派手で、何日も続くことがあるので、招待されたら注意が必要。

・ヒンドゥー教の女性p204
 ヴィシュヌの妻にあたるラクシュミーなど、女神もたくさんいる。
 しかし、実際には性暴力も多く、女性差別が今も根強く残っている。
 一方で、大勢の女性経営者がいたり、女性の総理大臣もいた。社会進出は進んでいる。

○仏教

・四法印p209
 ①諸行無常:物事は全て常に変わっている。
 ②諸法無我:全ては関係性の中で成り立っている。
 ③一切皆苦:世の中のことは全て苦しい。
 ④涅槃寂静:涅槃とは、静かな安らぎの境地である。

!タイ人はカウンセリング代わりに出家するp222
 出家を重視する上座部仏教。
 上座部仏教の国々では、今でも「男性の仏教徒なら、一度は出家をした方がいい」と考えるのが基本。多くの人は期間を決めて行う(外資系企業としては頻繁に出家されても困るので、出家しない女性を雇うという考え方もあるとか)。
 サッカーチームのコーチと少年たちが、数術館洞窟に閉じ込められて事件があったが(あったなぁ)、救出された後、彼らは数週間出家したそう。
 無事だったとはいえ、レスキュー隊に死者が出たり、少年たちの心には大きな傷が残ったことだろう。上座部仏教の国では、出家してお釈迦様と向き合うことが、カウンセリングに匹敵する心のケアになる。

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2020年12月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これまで宗教に全く関心がなかったが、深みのある人間になりたい、教養を身に付けたいと思い手に取りました。
どこから手をつけたら良いかすらわからない僕にとっては、とても読みやすく宗教に関心を持つきっかけとなった

今後グローバル化が進み、国籍も、文化も、宗教も違う人達と付き合っていくためには、本書でいう「ブリッジする会話」が必要だと強く感じました。
「ブリッジする会話」とは、文字通り自分と相手に端をかけること。具体的には相手の国や社会、人の価値観を踏まえた上でその長所について話す。あるいは、相手の国や文化と自分の何らかの関係について述べるということです。

相手の国の歴史やぶんか、宗教、言語などについてさいていげんの正確な知識を持ち、相手の価値観に合わせて会話をブリッジすることは今後のビジネスエリートにとって不可欠の素養だと筆者は言う。

この本との出会いをきっかけに、僕もより世界を広く知るための学びをしていこうと思います。

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2019年11月16日

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