あらすじ
『古事記』『論語』『おくのほそ道』『中庸』──代表的4古典に書かれている「本当のこと」とは? 私たちは何を知っていて何を知らないのか。古典の「要点」さえ理解できれば自分だけの生きる「道」が見えてくる。自分なりの価値観を見出していくために。古今東西の名著に精通する能楽師による、常識をくつがえす古典講義!
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Posted by ブクログ
中高で古典を勉強していたときは習いたての文法を使いながら問題の正答を出すことに必死だったし、生き方についてそんなに悩んだりしてなかったから物語の主題について深く考えることが出来なかったけど、
今になってライトな入門書的な本書を読むと趣味の読書として、古典を読みたくなった。
人生に大切なことがたくさん書いてあるんだろうなぁ 大学受験時でさえ正確に文を読めた試しはあまりないので原文ままをいきなりは難しいので最初は現代語訳かな、、
・切磋琢磨についてp43
『切磋琢磨とは、あるものに手を加えて付加価値をつくることなのです。しかし、たとえばダイヤモンドを磨く研磨機で真珠を磨いたら、真珠は台無しになってしまいます。それぞれの原石には、それぞれを磨くためのツールがあるのです。つまり、切磋琢磨とは「その人のあり方に合ったやりかたで自分を磨く」ということです。』
・「時中」という言葉についてp.90
『すべきとき、言うべきとき、そしてそうでないとき、それを感じる力が「時中」の力です。』
・「中庸」という言葉についてp.98
『努力してほんとうの善を選び出し、そのうえでそれをしっかりと守る…具体的なやり方として、「博学」(知の空白を一つひとつ埋めていく)、「審問」(詳細な問いを立てる)、「慎思」(じっくり思考する)、「明弁」(答えを分けていく)、「篤行」(病を得た馬を動かすように丁寧に行う)。この五つをしっかりとやっていくことによって、人は誠に到達できる。』