あらすじ
豪雨、台風、地震洪水、大水害への備えと最善の避難策とは!?
土木・災害の専門家による警告の書。
日本は世界有数の自然災害多発地であり、巨大災害が発生すれば、その及ぼす被害は、わが国の存立発展に致命的な影響を及ぼしかねません。ゼロメートル地帯が広範囲に広がる東京・大阪・名古屋は危険です。とくに危ないのが首都東京なのです。
首都東京における「地震洪水」は、ゼロメートル地帯を大規模に擁する首都圏に甚大な被害をもたらします。この地域の安全と国民の生活の安寧を確保できなければ、日本という国の存立そのものを失うことにも繋がってしまいます。
【目次】
第1章 なぜ大水害は起こるのか
第2章 西日本豪雨の教訓
第3章 防災という罠
第4章 ゼロメートル地帯江戸川区のハザードマップ作り
第5章 マニュアルの充実は防災力を脆弱にする
第6章 首都直下型地震により発生する「地震洪水」
第7章 大水害にどう立ち向かえばいいのか?
第8章 見えない津波防波堤を実現した女川町
第9章 たゆまず続けられてきたゼロメートル地帯の「命山」建設
第10章 先人の知恵に学ぶ
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Posted by ブクログ
自然災害の中の水害について述べた本書。
直近の関東・東北圏の水害を思いながら読むと、更に理解が進む。
特に、「地震洪水」については目を引く。
海抜ゼロメートルが広がる大都市郡では、本来は一過性のものである洪水が一過性ではなくなる。
バケツの底に水が溜まるようなものなのだろう。
その損害は計り知れない。
Posted by ブクログ
経済開発が生んだ負債、日本の治水の在り方 戦前戦後の開発による地盤沈下等の影響で、ゼロメートル以下の地形が日本にはまだまだ残っている。平常時は何の問題もなく生活できる。現状のように。しかし発災時には被害が増長されてしまう。特に日本は地震大国であり、それら区間において堤防が崩れることは容易に想像できる。どんなに小規模な破堤であっても、ゼロメートルでない場合とは比べ物にならないほど、その下流の被害は甚大なものとなってしまうだろう。これら地盤沈下した区域は都心部であり、対策は急務である。
Posted by ブクログ
大雨による水害は水が引くけど、地震で堤防が決壊して氾濫洪水になると水が引かない。どうしてそんな土地に大勢が住んでいるのかと疑問が浮かぶが、その答えは高度成長期の工場だった。工場用水として地下水を使いすぎて地盤沈下し、ゼロメートル地帯や、もっと低い地帯が生まれた。都市の成長の結果、水害リスクが上がった。
海岸線が年々1メートルずつ近づいてきた、という証言が恐ろしい。
ハザードマップ、避難計画を作る過程が面白い。
住民数と高い建物の数から、単純に割り算をして避難可能人数を出し、避難場所が全然足りないと分かる。子連れや介助付きで実際に避難経路を歩いてみて、1kmの移動に1時間かかると分かる。数字が具体的。