あらすじ
婚期を過ぎて母とつましく暮らす市子のもとに、25年前に音信を絶った従兄の圭吉が訪ねて来た。市子に昔の記憶はないが、目の前の中年男は優しく魅力的だった。ほどなく二人は一つ屋根の下で暮らし、結ばれるが、日を追って男の正体が明らかに――。巧みなプロットで読む者を引き込む表題作など、女性ならではの繊細な心理描写が光るサスペンス推理8編を収録!
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Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて積読していたものだったが、著者は既に亡くなっていて復刻版として発売されていた作品だったようだ。昭和ミステリーという分類になるのか。確かに昭和と今ではもうジャンルとして隔たりがあり分けて分類された方が分かりやすいかもしれない。短編で昭和ミステリーが堪能できる作品ばかりだった。殺人までのトリックよりも人間の性、妬みといった感情部分が抉り出されるような感じが余韻として残るものばかりだった。