あらすじ
ファッション業界で働く紬の前に、長らく行方不明だった母親の文子が姿を現した。紬の部屋で暮らし始めた母は自身を「山姥になった」と言い、面影にもどこか違和感がある。困惑する紬は、同じく故郷を離れ東京で暮らす二人の姉に相談するが――。20代、30代、40代。それぞれの年代の三姉妹は、母との再会をきっかけに、自分自身を見つめ直すことになる。母と娘の絆を描く、心に染みるミステリー。
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Posted by ブクログ
現実と非現実の堺をさまようような展開が面白い。登場人物たちの距離感も心地いい。少し寂しさはあるものの、本当にすっきりとしたラストシーンだった。
これは映画化してほしいなぁ。
Posted by ブクログ
いろんな伝説があって、その伝説は昔からの言い伝えだったりするのだろうけど、きっと昔に何かがあってそのような言い伝えがあったのだろうから、その伝説を読み解くのは歴史を知り、そのなかで人の心の変遷を知るようで面白そうだと思った。機会があれば調べてみたい。
Posted by ブクログ
はじめはお母さんに少しイライラしていたけど、最後は何ていうか…切なかった…
お母さんがなぜ山姥になったのか。その理由が苦しくて、切なくて…
また、パッチワークを通じて繋がる家族。
切ないけど心温まる物語。
Posted by ブクログ
自立していなくて尊敬できない母を田舎に置いて
それぞれの人生を歩んでいた三姉妹。
その三姉妹もお互いを疎ましく思い疎遠になっていた。
そこへ山姥になった母が現れる…
そこから始まる自分探し。
良かった。
Posted by ブクログ
文庫化したので久しぶりに。
当時単行本で読んだ時より読みやすいなと感じた。
母親と直接会ってはいないけどパッチワークを通して家族が繋がったのかなと思う。
Posted by ブクログ
母と娘の関係はいつだって複雑だ。
敵にもなれば、味方にもなり、尊敬できる対象となるか、蔑み、存在そのものを消してしまいたいものか。
これはそんな母娘の物語だ。
ありふれた、それでも、切ない、愛情に満ちた物語でもあるのだから、全くやるせない。
私にはもうそんな母が逝ってしまったのだから。
Posted by ブクログ
行方不明のだったのに突然現れた母、故郷と母から遠く離れ遠ざけてきた娘三人。母親の言う「山姥になった」という言葉の意味は?母親が子供を思う気持ち、どこまでも深い思い。親子、姉妹を繋ぐパッチワーク。手芸の趣味はないけどとても魅力的でやってみたくなる。
母親の文子と三姉妹を繋ぐ照美。
著者らしい不思議なファンタジー色のあるストーリーだった。