あらすじ
世界的投資家だけに見えている戦慄の未来。年金破綻、超円安、総貧困化で、人もお金も日本脱出?「日本人は今、何かがおかしいとわかっているのではないか? 少子高齢化と巨額の長期債務残高を放置しても破綻しない『ニューエコノミー』など、存在しないのだ」つねに人の先を読み、目先の動きにとらわれずに決断し、偉大な成功を遂げてきた世界的投資家、ジム・ロジャーズ。彼の目から見れば、日本にはあきらかに大きな危機が訪れている。それは根本的で長期的な危機、すなわち人口減少と財政破綻だ。放置すれば破滅的未来しか待ち受けない重大な危機であるにもかかわらず、日本人は手を打とうとしているように見えない。その間にも中国や朝鮮半島で起きている劇的な成長から、目をそらそうとしているかのように。「日本は世界で最も素晴らしい国のひとつになれるし、なるべきだ」政府はけっして国民のためを考えて政策を立案しているわけではない。あなたのお金は官邸や財務省よりもあなた本人のほうがずっとその使途をあやまらない。権力、常識、他人の言うことに耳を傾けるのではなく、みずから観察し、未来を見抜く目を持つことが、あなたの仕事と生命、子どもを守る。著者がみずから生まれ故郷から脱出して新天地で成功を手に入れたのと同じものを、本書を読めば手中にできる。その知恵と勇気を授かる話題書が、ついにここに誕生した。第一章 日本人が見て見ぬ振りをする、破滅的な未来第二章 日本人が今克服すべき課題第三章 アメリカ、中国、朝鮮半島――これが変化の本質だ第四章 家族とお金を守るために私が学んだ九つの成功法則第五章 これからの時代に勝つ投資
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Posted by ブクログ
・北朝鮮は民主主義化により大発展。南北統一すれば朝鮮半島は驚異的な発展
・BRICsではロシアが最発展。特に極東(ウラジオストック)に注目。中国国境のシベリアには中国からの資本が入る
・ロシアのETF(ERUS), アエロフロート、農業分野
・コロンビアの都市メデジン 大麻ビジネスで大きく成長予想
・移民はビジネスチャンス
・子や孫には中国語を学ばせる
数百年後には英語と中国語とスペイン語しか残らない
・アジアからの観光客
・世界を旅し、変化を肌で感じる
・子どもにできるだけ異国の遠い大学に行かせよ
・子どもは28歳まで結婚するな。自分自身についても世界についても知見を広めてから結婚すべき
・新聞を読むこと
・企業の年次報告書
・利益率 変動が激しく現状の利益率が低いならばチャンス
・自己資本利益率
Posted by ブクログ
目次が全体の趣旨を表しており講演録のよう。なので目次以外に気になった箇所を備忘録とする。
中国はアメリカの8倍のエンジニアを輩出しており(まして日本とはくらぶべくもない)、市場競争に任せていてはファーウェイに圧倒されるというトランプの焦りが使用禁止の保護主義を招いた。しかしアメリカだけが使わずとも中国はアメリカ以外に既に市場を築いており大勢に影響はない。市場競争で勝てないから政治に頼る、これは昔からアメリカが日米貿易摩擦などで講じてきた手法。
アメリカと異なり中国はアフリカ各国の首脳を何度も北京の国際会議に招待している。アフリカ各国は天然資源が豊富、またシベリアも中国は確実に視野に入れている、歴史的に覇権国は近隣国をも支配する。
スイスで育った金正恩のスキーリゾート建設が意味するのは、世界最下位水準の北朝鮮にも経済成長の萌芽はトップ層にみうけられるということ。政治体制が変わらずとも経済成長が可能なことは既に中国が証明している。実際に北朝鮮に行ってみると中国を介して韓国に商品を供給して意外なほど活気にあふれた暮らしをしていた。偏ったメディア報道に翻弄されてもいけない。
大麻ビジネスが医療用に合法化されることは、コロンビアの経済成長の起爆剤となる。大麻栽培がアングラマネーでなくなるからだ。メデジンに滞在してそう感じた。
経済成長を見極めるには、大きな変化の触媒をみつけることが大事。成功するには情熱を無視してはいけない、お金について学ぶことを怠ってはいけないが情熱よりも気に掛けるようではだめだ、分散投資が基本といってよく知らない種類に分散するよりもよく知ってるものに集中するほうが成功には近い、人のいう情報はうたがい安全確実という言葉は使ってはいけない、感情はマーケットを動かすエンジンになるのは事実なので大衆のヒステリー群集心理に翻弄されず、知識と経験を駆使して冷静に判断するのが難題だけど大事なことだ