あらすじ
なぜトランプ政権は、中国・ファーウェイを執拗に叩くのか?そこには5G時代のハイテク技術覇権を米中どちらが握るかという戦いがある。目前に迫った5G時代。いままでの4Gよりも圧倒的な超高速、大容量、低遅延、多接続を実現する5Gの出現は、社会の姿を大きく変える。その5Gで現在トップを走っている企業が、中国・ファーウェイ。このままでは現在優位に立っている技術覇権の座を中国に奪われることに強い危機感を覚えたトランプ政権内の「軍事強硬派」が仕掛けたのが、ファーウェイ叩きの真相だ。日本も無関係ではいられない今後の世界経済の趨勢を握る米中ハイテク戦争の行方とは。ファーウェイ本社への直撃取材、米中の間で揺れる欧州の動向、世界半導体製造の命運を握る台湾の動向を含め、問題の核心を徹底検証する。
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Posted by ブクログ
今まで中国の問題企業にアメリカがイチャモンをつけている程度の認識しかなかったか、冒頭のファーウェイ本社、立ち並ぶ高層マンションが5万人の社員の社宅 、全ての食堂を合わせると5万人が一度にランチを取れる と、とにかく圧倒的に充実した環境 を読んで驚いた。全然勉強不足だった。
今まで米国が担ってきた4Gの世界から5Gの世界が中国が先行していくことについて米国は許せないのだろう。
そして、今後日本企業は中国企業の下請けとして生きていくのか、米国の隷属を続けていくのか?ちっゃくてもいい存在感のある技術大国を目指してほしい!
Posted by ブクログ
米中の貿易戦争とファーウェイという企業の真価を解く内容。
なぜ、トランプ政権は中国をあれほどまでに恐れるのか。貿易戦争の裏にあるテクノロジー分野でのアメリカの相対的な低下がトランプ政権を揺さぶり、焦りをもたらしている背景などを詳しく解説している。
ファーウェイという企業の技術の高さ、会社の内容(極めて水準が高い)の詳細も分かる内容。
5Gがもたらす明日の世界の覇権争いの勝者への予感も興味深い。
Posted by ブクログ
中国ウォッチャー歴30年の著者が、今や中国で最も重要な企業となったファーウェイの話題を中心としながら米中貿易戦争の舞台裏を紐解いていく内容。テクノロジーというよりも政治の話がメインであり、やや中国寄りのスタンスでの語り口ではあるが、米中関係のこれまでの軋轢から今後の展望までを時系列に沿って俯瞰的に把握するには丁度いい内容だと思った。国家間の覇権争いという観点に加え、GAFA対BATHという米中メガテックの対比という点においても本書は有用な情報源である。5Gの持つ意味合いと重要性を強く感じさせてくれた一冊。
Posted by ブクログ
久しぶりに「中身の濃い本」に出遭えた。
これは私見だが、今の米国の対中政策は行きすぎの感がある。
つまり、中国(特にファーウェイを始めとするIT系)を怖れているのではないかとさえ思う。
私は、個人的には ファーウェイは、好きな企業で、HUAWEI Mate 20 Pro も使用している。
素晴らしい端末だと思う。(今の国産のスマホを超える)
こういう素晴らしい製品を創る企業(ファーウェイ)を
単に「アメリカが言うから、・・・」という理由で、排除して良いものだろうか? 疑問に感じる。
Posted by ブクログ
出来るだけ中立の立場から、アメリカ、中国のそれぞれの思惑を紐解いた良書。
とは言っても作者の本音も、最後の方で表現が偏って来るので、透けて見えてくる。
ひとまず2020/1の台湾総統選で、一つの方向性がはっきりするのだろうが、この先も同じことが繰り返されるのであろう。
中でも、中国模式とAIの親和性が極めて高い、、、の一文が最後まで頭を離れなかった。
皆さんも一度は読んでおいてほしい。
最近、中国の小学校で頭に脳波をチェックする機械をつけられた子供達が、授業を受けるニュースを見た。学校はそれで子供を勉強に対する集中力を把握するらしい。集中してなかったりするとすかさず先生からご指導がくる。親もそのプライバシー?に関する部分はなんとも思わないと言っていた。すごい技術だ。
どこが通信情報戦の覇権を握るのか。今、圧倒的に有利なのは中国だ。