あらすじ
最近「多動力」という言葉が流行っています。何かを成し遂げる「越境者」(=起業家)にとって、次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる「多動力」が圧倒的に大事であり、それを身に着けることこそ、成功への第一歩だと言われています。でも、「多動」がすべてなのでしょうか。多動力には共感できる部分が多くありますが、でもそれがすべてではありません。むしろ、何者かになりたい人=起業家にとって一番大切なのは、「1か所に腰を据えたうえで成し遂げる力」なのではないのでしょうか。「仕事」というものを地域のコミュニティー単位で考えたとき、あちこち動き回り次から次へ手を出してビジョンとビジネスを広げていく人よりも、その地域に根ざし、その地域のことを理解し、腰を据えて物事にしっかりと向きあっている人にこそ、仕事をお願いしたいと思うものです。そしてそれは、過疎化・少子化にさらされている地方都市の現状を鑑みればなおのことではないでしょうか。本書は、著者自身の実体験や経営コンサル経験、フランチャイズ経験をもとに、「地元」を作ることがいかに大事であり、将来の自分に役立つか。そして、そこで名士として扱われる人物が、いかに「何かを成し遂げた人物」であるかを「静止力」として解説・提示し、生き方に迷っている若い世代が何者か=地元の名士になるための一助になるように有用で役に立つ1冊を目指しています。決して多動力のアンチではありません。
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Posted by ブクログ
ホリエモンの「多動力」に対抗する考え方として「静止力」を提唱。
但しホリエモンを完全否定するのではなく、その突破力や責任を果たす力は認めている。
この本を読んでYouTubeも見てみたが、筆者は若くして識見豊かで人間としての奥が深い印象。
地元の名士を目指せというのも新鮮だが、天皇の言語化しづらい「すごさ」をうまく表現しているのはさすがだと思った。
ちなみにホリエモンも「信頼」については大事にしてるので、共通する部分もあるんだよなと、そこは興味深く感じた。
Posted by ブクログ
ホリエモンの多動力に対して静止力。
決してホリエモンのことを否定するのではなく、多動力の人もいれば、静止力の人もいるということ。
どちらも参考になるので、どちらも読んでみて、合う方にすればよいかと思います。
静止力とは、地元(出身ではなく、自分が生涯そこに住むと決めた場所)で活動するということ。
私自身は、多動力を読んでワクワクとはしたけれど、結局色々と出来ないままで、こちらの静止力を読んでそれはそれでありなんだろうなとも思った。
私にとって、地元が出身地であり、生涯この場所で生きていきたいと思っているので、著者の考えはなかなかに面白かった。
こんな風なことを書かれた本をあまり読んだことがなく、新鮮にも思えた。
Posted by ブクログ
あっけなく読み終わったけど面白かった。
ホリエモンの「多動力」のアンチテーゼとしての「静止力」。
地元の名士になるには?を軽いタッチで指南している。
名士になる積りは無いが、なるほどと思わせる。
著者の、えらいてんちょうが店を任せる人選は「他責的ではないひと」という。売り上げが悪い時に「他の所為にしないで、自分で試行錯誤して頑張れる人」とのこと。
なんだってそうだよな、と納得した。