【感想・ネタバレ】世代交代の嵐 トップ交代の現場のレビュー

あらすじ

巨大組織をゆるがす、世代交代劇を徹底ドキュメント。国際社会でも国内でも、英雄視され、厚い信頼を集めていたリーダーたちが、神話で固められたイメージを容赦なく剥がされて失墜した。激動・大変化の時代は、否応なく世代交代を生じさせる。リーダーたちが自ら培った体験と知恵を総動員する、時代と組織をみながら展開する複雑な戦いである、交代劇の内幕。巨大組織をゆるがす世代交代劇を検証する。

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Posted by ブクログ

単行本は1990年発行、文庫本は1994年。
時代は平成に変わり、まもなくバブル崩壊という時期。
最後の好景気を謳歌した経営者たちにも時代の区切りがやって来た。
それは戦後の社会を作り上げてきた世代の年齢問題であり、企業の年齢問題であり、社会の年齢問題でもある。
つまり今から見返すと、戦後の日本がちょうど下り坂に差し掛かった時期だったと言える。
上り坂の世代から下り坂の世代へのバトンタッチ。
置き土産は稼ぎだした社会資本と日本の地位、なりふり構わず働いたあとの矛盾、隠蔽、人材育成不足。
結局昭和の終わりは戦後社会を作った世代の終わりであり、平成の始まりは戦後昭和世代の時代であり、平成の終わりは平成世代の時代の始まりとなるのだろう。
その世代交代の時期に抱え込んだ負債をいかにトップが”引き継ぎ”、あるいは捨て去ったのか、その答えは現在でも出ていなくて、今に至る問題の根源は本書に書かれたところにもあるのだなぁと考える事が出来る。

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2014年10月13日

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