あらすじ
裁判の行方を大きく左右する証人による証言。だが、彼らがつねに真実を語っているとは限らない。一見、完璧にみえるその主張をどうやって切り崩し、議論の主導権を握り、事の真相を明るみに出すか。本書では名だたる弁護士たちが用いた反対尋問の技術を集め、豊富な実例とともにあますことなく紹介。初版刊行から1世紀以上経てもなお、アメリカの法律家にとってバイブル的存在でありつづけ、日本でも多くの法律家・法曹志望者を刺激してきたこの古典的名著には、一般の議論・討論にも応用できる数々のテクニックが凝縮されている。
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Posted by ブクログ
大変面白い。文庫本で700頁と大部だけど、割と早く読めた。
初版1903年。小説でない実務者向けの本が未だに売れているというのは凄いことだ。
「科捜研」の守備範囲は劇的に進歩しているのだと思うけど、法廷弁論術自体は、100年経っても大きくは進歩していない、と考えると、究極的には演劇の世界なのかなとも思う。
(英米の)陪審員は法廷でメモもとっちゃダメとは知らなかった。百万年前の石器時代に最適化されたままほぼ進化していない脳という古いOSでメモも無しに合理的な判断をするのはそりゃ無理だろうから、演劇による印象操作が最も有効なのだろうと思った。