【感想・ネタバレ】可愛そうにね、元気くん 7のレビュー

古宮海

廣田元気は恋人である八千緑七子に鷺沢守との秘密の主従関係を知られてしまう。八千緑は自分では元気を満足させることが出来ないことを悟り、元気のもとから去ろうとするのだった。自分にもご主人様が欲しいと願う八千緑を引き留めようとする元気だが…!?

[ブクログ · ★★★★☆]

元気くんの性癖が生まれたきっかけが分かる巻。

同級生の勝丸や本屋のバイトの先輩のストーリーはいちおう終わった感じになる。守からの干渉も一度は跳ね除けることができた。元気くんは彼女たちを観察し、何かを思う。ここから運命を挽回していくルートもあった。

しかし元気くんに一生物の十字架的性癖を植え付ける原因となった姉の登場で事態は一変してしまう。しかも姉自身は過去のことはすっかり忘れて普通に幸せになろうとしており、元気くんは自分の状況とのギャップに大いに狼狽する。

そこを守につけ込まれた。

ついに守の犬としての烙印を押されてしまう。

その様子を見た八千緑さんは元気くんの役に立てなかったことで悲嘆に暮れる。

元気くんの目を通して守が何を考えているか推測しようとしてなかなかできない部分があった。そこを探る楽しさがある。