あらすじ
倉山満氏推薦!「日本よ――第二のウクライナになる前に覚醒せよ!」
「北方領土をどうしたら取り戻せるか」はウクライナに学べ!
著者の祖国ウクライナは2014年にロシアに侵略された。彼は日本に来て、国民の平和ボケと危機への無関心ぶりに驚き警鐘を鳴らしてくれた。(倉山氏)
国際社会というのは厳しいもので、おとなしい平和国家であっても、凶暴な他国から攻撃されることがあります。ここまで似た状況にあるウクライナと日本は、同じ結末にたどり着く危険性が十分にあると思います。 ウクライナに対して用いられたロシアの共産主義的手法は、今、中国によって日本に対して用いられています。その最も顕著な例が沖縄と尖閣諸島です。沖縄は第二のクリミアになりかねません。(「はじめに」より)
【目次】
<第1章 ロシアにダマされっぱなしの日本>
ロシアの「結婚サギ」にダマされている日本/日本はロシアとの戦いの歴史を忘れたのか/ロシアの最大の被害国・ウクライナの悲劇
<第2章 ウクライナ侵略に成功したロシアのハイブリッド戦争>
クリミア半島は誰のものか/ウクライナとロシアの戦争はどのようにして起こったのか
<第3章 国家を死に至らしめる14の「政治的な病」>
[歴史認識]ウクライナで行なわれたソ連式歴史教育
[反国家勢力]売国奴を野放しにしてはいけない
[国防]世界第三位の核兵器保有国の地位をなぜ放棄したのか/NATOに加盟できなかったウクライナを襲った悲劇
[プロパガンダ]明らかなウソなのになぜダマされてしまうのか
[政治・外交]侵略国家は歯向う気のない弱い国を狙っている/売国政権を誕生させるのは国民の「平和ボケ」
<第4章 ウクライナはこうして共産主義を排除した>
レーニン記念碑撤去運動/共産主義プロパガンダ禁止法/ロシアからの宗教的独立にも成功/2019年大統領選挙が示す不安
<第5章 ウクライナ人に日本の諸問題はどう映るか>
歴史認識/憲法改正/国防/拉致問題/少子高齢化/観光/政治
<終章 日本こそ次の世界のリーダーになるべき>
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ロシアは約束を破るために約束をする
さらに、公職追放によって、能力の高い人が追い出され、その代わりに多くの共産主義者が公職についた。戦後日本人は、教育やメディアを通して、共産主義の洗脳を受け続けた
実際にジョージア侵略の5年半後、ロシアがウクライナへ侵略を開始したときに、多くのウクライナ人はジョージア侵略はウクライナ侵略の前触れだったと言うことをやっと理解した
つまり、ウクライナ社会はその時、完全に平和ボケしてしまったのだ。当時国民に広まっていた考えは以下のようなものであった。軍はお金がかかるだけ、これからは平和の時代だ。戦争が起こるはずがない、そもそも戦う相手がいないと
現在のロシア連邦はKGBに乗っ取られて試合されているので、共産主義国家ソ連の延長線上にあると言っていいだろう
ポロシェンコ政権の5年間で、独立してからそれまでの23年間より何倍もの実績を残した。先述したように、非共産化、独自の歴史認識の形成、再軍備、独立協会への実現、欧州連合との協力協定やビザ要件の撤廃などである
もし日本に大東亜戦争において責任があるとしたら、それはソ連の暴略を見抜けなかったことである
なぜ人口減少が国家の存亡に関わる深刻な問題なのか。私が言いたいのは、人口減少そのものがはるかに大きな危険性を持っていると言うことだ
Posted by ブクログ
難解な本かと覚悟して読み始めたが、全くそんなことはなく、あっという間に読み終えてしまった。
ロシア、ウクライナの状況がよく分かったと共にウクライナの人から見た日本の置かれた状況も納得できる話だった。それにしてもロシアは本当に酷い。
憲法改正の議論がなされているが、真剣に考えないといけないと感じさせてくれた本だった。
Posted by ブクログ
三年近く前の本だが、今の情勢を怖いくらい言い表している。著者はウクライナ人だが本当に日本が好きで、日本の歴史もよく研究されているのが分かる。
核シェアリングなど今議論されている話題を既に提唱しており非常に参考になる。
Posted by ブクログ
ウクライナ人である著者が見たウクライナとロシアの歴史および関連性を、日本と中ロ共産国および世界との関わりを重ね合わせて論じた良書。
前作プーチン幻想でも著されたプーチン・ロシアに日本人が抱いている良さげな印象は、本心ではなくプロパガンダにすぎないことを喝破している。
ウクライナがロシアと如何に戦ってきたか歴史を掘り下げ、日本の人と国にウクライナとの共通性を見出だした著者が、自国の反省も踏まえて日本の人と国を歴史に照らし合わせた上で、問題点と進むべき未来を著している。
日本人はお花畑から脱却しないといけない。世界を冷徹に見据えないと。ウクライナから学ぶべきことは、多いと思う。
Posted by ブクログ
日本とウクライナの国民性、歴史的背景など様々な点で類似性があることに大変興味を持った。
日本は、ウクライナの状況を自国の鏡として、国際社会の中でどう立ち居振る舞うのかを考えなければならない。戦後80年の時を経て改めて自国の歴史認識を改める必要があると感じた。