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Posted by ブクログ
全体的に、静かで、透明で、淡々としているなあと思う。そのかんじがとても好ましい。
それが百合だからなのか、SFだからなのか、その両方だからなのかは分からないけど。
百合ジャンルももっと読んでみたいな、と思った。
Posted by ブクログ
百合目当てというより、伴名練さんと陸秋瑳さんの短編を目当てに手にしました。佳作ぞろいで当たりでした。伴名さんはややホラー気味、陸さんは言語研究などが難しいテーマ。最後の小川一水さんの短編が活劇風で楽しくよめました。お気に入りは、森田季節さんの「四十九日の恋文」。別れの日に向けて揺れ動く2人の表現力が楽しくも、切ない物語でした。
Posted by ブクログ
宮澤伊織「キミノスケープ」★★★
森田季節「四十九日恋文」★★★
今井哲也「ピロウトーク」★★★
草野原々「幽世知能」★★★
伴名練「彼岸花」★★★★★
南木義隆「月と怪物」★★★
櫻木みわ、麦原遼「海の双翼」★★★★
陸秋槎「色のない緑」★★★
小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」★
Posted by ブクログ
もっとガチガチの百合小説だと思ってた←
何処までがSFか、という議論は尽きることがないのだろうけれど、ひとつSFという縛りの中でこれだけ多様な短編を集められる、というだけでもう一読の価値はあると思います。なんとなく最近の若手(偉そう?(笑))の傾向も見られるような。
「月と怪物」(ソ連百合てw)、「色のない緑」(翻訳ものとはね)、「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」(これって実は正統派なんじゃない?)あたりがお気に入り、と云うとベタベタのベタなのかなぁ?
SFというとまだまだ宇宙戦争モノだとか、所謂スペースオペラ的なものを想像しがちで。そこに衒学的要素が加わって技術設定ゴリゴリ、学術考証ガツガツ、みたいになってくると好き嫌いが別れてくるんだろうと思うんだけども、
そういうのを楽しむのってきっと本質ではなくて。
いやまぁ、本質、なんて偉ぶって云うことはなくて、
小説の本質なんてのは読む側がその物語にどう触れるかでしかないわけだから。
それはその物語から何かを得るとか、成長するとかそういう教訓的なものじゃなくてね?
かと云って「泣けたー」とかそういう安直なものでもなくて。
例えるなら、と云うか例え話しか思い付かないだけなんだけど、
新しい友達が出来て、別にその友達と一緒に行ったからとかいうわけじゃないけど、これまでひとりじゃ入れなかった喫茶店に入れるようになるみたいな、そんな感じの。
えーっと?
技術設定ゴリゴリなのも、学術考証ガツガツなのも、それは布石のひとつでしかなくて。
理路整然と並んだ碁石のその中に、ひとであるからこそ現れるズレ、を。
たとえば理詰めであることに対する憂い?
あるいは技術に対する憂い?
それは自分自身が必要なくなるのではないか、という不安なのかもしれないけれど。
ひとの可能性なんて聞こえはいいけどそれって殆ど神頼みで(ひとの可能性なのにね)、
けれど不合理の持つパワーに憧れてしまうだとか。
そういうズレ、違和感? 計算の限界、というか。それを突き詰めて愛でる、という読み方もできるよなぁ、なんて。
随分前に思い付いた、「科学で証明できないことも在るっていうことを私が証明してみせる。科学で!」って決め台詞を
なんだやっと実感として得たのかしら。
☆は全部の平均が3.4くらいなので3です。アンソロジーの難しいところ…!
そういえば七夕に読み終わるなんてロマンチックですね。