【感想・ネタバレ】わたしの生きがい論 人生に目的があるかのレビュー

あらすじ

人生における有益とは何か? 何が有益で何が無益だということを、いったい、だれが決めるのか? いまこそ既成の価値観へ問いを発しなければならない。文明の宿命的進化にブレーキをかけ、「目的の体系」を脱し「無」にかえる、まさにこの「逆進化の発想」が求められているのだ。その「目的の体系」から「逆進化の発想」へ転換するなかにこそ、真の生きがいを探索するすべがある。安易な処生術や精神修養的生きがい論をくつがえす、衝撃の書。あなたの生きがいを真につかみ直そう!

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Posted by ブクログ

「生きがい」というテーマについて語った講演などをまとめた本です。

「創造」を至上の価値として走り続けた明治以降の日本をふり返りつつ、老荘思想をヒントに「無為」の生き方に新しい可能性を見ようとしています。

少し前に、ひたすら前へ向かって走ることを良しとする勝間和代と、そうしたレースについていくことのできない人びとを救おうとする香山リカとの論争が話題になったことがありましたが、著者の議論は、非常にマクロな文明史的観点から人びとの「生きがい」についての考察をおこなっているところが特徴的です。著者の議論と比較すると、勝間・香山両氏とも「生きがい」を個人の問題に閉じ込めてしまうという視野狭窄に陥っているのではないか、という気がしてきます。

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2014年02月21日

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