あらすじ
繰り返される破壊と滅亡!
悶絶するヨーロッパ、ブレ続けるアメリカ、
日本がとるべき道を、いまこそ歴史に学べ!
日本政府は少子化対策の一環として外国人労働力を受け入れる法案を可決した。しかし、歴史に目を向ければ国内問題を国外に頼って滅んだ国は枚挙に暇ない。そもそも民族の移動こそが歴史を大きく動かし、世界地図を塗り替えてきた。本書では「植民」「強制移住」「難民」を含む総体的な「移民」を切り口として歴史的教訓を紐解き、日本が歩むべき道を探る。
有史以来の事象から導き出された
17の「移民の法則」
移民の法則(2) 移民はかならず移住先の文化・社会・国家・民族を破壊する。
移民の法則(4) 破壊が次なる民族移動を誘発させ、それがさらなる民族移動を引き起こす。
移民の法則(9) 社会の中に「偏在」が生まれれば、これを「均質」に向かわせる力が働く。
移民の法則(11) 移民(植民)が発生するときは、下層民・無法者から切り拓かれることが多い。
移民の法則(15) 移民受け容れ政策は“禁断の果実”。
(本文より法則の一部を抜粋)
【目次】
まえがき
第1章 古代の幕開け 原始から古代の幕開けは「移民」により始まった!
第2章 騎馬民族の猛威 騎馬民族が現れたことで世界史は新しい段階に入った!
第3章 古代から中世へ 古代の幕引きと中世の幕開けも「移民」とともに始まった!
第4章 近世の夜明け 14世紀以降、中世的な要素が一斉に消えていったその背景には…
第5章 そして、現代へ… 現在、リアルタイムで移民問題に悶絶する国々。
第6章 日本の置かれた現状 我々は歴史から何を学び、どう行動すればよいか。
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Posted by ブクログ
本書の結論から述べると「日本は移民政策を回避すべきであり、天皇制を堅持する事が次世代に民族を残す国家となる」ということだ。人材不足が継続しても、決して「移民」を受け入れないことを提言している。その受け入れた場合の結果は世界の史上でも明らかのように、占領され、暴動が起き、迫害され、亡国となる、と言う。
英国、ドイツ、フランスなどいずれも移民が多く紛争・テロ事件が絶えないのは民族・宗教的闘争が要因だ。北米の先住民(インデアン)殲滅的行動から人種差別的行動へ発展し、現代では逆に移民を追放する動きに変わったことは異例だ。ユダヤ人のパレスチナ領土への強制的奪回紛争は正に「大国主義」(強い国が征服)の背景が強くなり、今後の世界の紛争、戦争など大国の動きに注意すべきだ。「慈悲」が通用しない民族(ユダヤ・ロシア・アメリカ)vs「慈悲・他人を助け合う」とする民族(パレスチナ・ウクライナ・インディアン先住民)はこれからも世界を掻き回す主な要因となる。
Posted by ブクログ
やや煽るような内容に思うかもしれないが、概ね同意できる内容だった。
「歴史に学ぶ」の意義は物事の因果関係を把握できるようになること、またはそういった因果関係から自身の置かれてる環境を類推して行動決定することと考えている。この本は移民という点で、物事の因果関係を列挙している。
冒頭で「煽るような」と書いた。発売当初の時期では煽っているような陰謀論系と思われるかもしれないが、2024/07現在読むと移民の数が増えていることからこの本で書かれていることが起きる分水嶺が近づいていると思わせる。
Posted by ブクログ
やや過激な論調ではあったが、気候変動が民族移動を引き起こし、戦争に繋がったことは説得力がある。
接触した両民族は宗教、先住権の対立から調和できなかったことは歴史が証明している。にもかかわらず移民政策や民族多様性を善だとする現代の世論に疑問を投げかけている。