あらすじ
競馬のすべてを取材してきた著者が、
さまざまなシーンの舞台裏……
騎手、調教師、馬主らホースマンたちの感動エピソードを綴った一冊。
珠玉の「32話」収録!
装画はつの丸氏が担当。
武豊騎手、推薦!
【収録エピソード】
第1部 騎手の涙
・武邦彦の言葉と、豊の涙
・オリビエ・ペリエの笑顔が消えた理由
・田辺裕信のスタイルをつくった2人の人物
・異国で頑張る日本人女性騎手が18年目に知った真実
・上野翔の競馬への想いと大きな決断
・大不振を乗り越えた騎手、柴田大知の師匠との複雑な関係
ほか13話
第2部 ホースマンの胸懐
・伊藤正徳と後藤浩輝、師弟の絆
・JRA賞授賞式の舞台裏で藤沢和雄が武豊に伝えた言葉とは
・“不良調教助手”の心を入れ替えさせた従兄弟の存在
・ブラストワンピースを担当する男の願いと、家族の物語
・生まれてこなかったはずの馬が、ビッグレースを制するまでの感動秘話
・オジュウチョウサンをとりまく男たちの想い
ほか7話
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
競馬にまつわる人々のサイドストーリー。競馬の裏事情、裏話など当事者に丹念に取材しており、面白いエピソードや悲しいエピソードが盛りだくさん。 自分が競馬に熱中していた時期の話が多かったので、大変興味深く読めた。
特に印象に残ったのは、ドイツの親日家ミナリク騎手のストーリー。彼と共にジャパンカップで騎乗する夢を叶えたイタリアのポルカ騎手の人生と友情の話には、読みながらウルウルしてしまった。競馬は騎手以外にも多くの関係者によって支えられており、競争馬に携わる一人ひとりに様々な経緯や裏事情があることがよく判る。競馬が好きであれば、そういう人達の事も知っておいた方が良いと思う。
因みにこの本の出版後、 そのミナリク騎手も2020年に落馬事故で生死を彷徨う重傷を負い、騎手生命を絶たれてしまった。(その後、2023年に鬱病で亡くなりました)人生何があるか判らない。大変好きな騎手だったので、とても残念です。
Posted by ブクログ
競馬を楽しんでいると、本書のような感動的な話の他にも、様々な話を…ときには聞きたくもないような話も…耳にします。
それでも1人ひとり、1頭1頭が競馬に向き合い、必死に頑張っているということを忘れてはいけないと思いました。
辛くてもくじけずに前を見る姿は、パドックからスタンドから追いかけていたいし、僕もそうありたいです。
血統を例えて、競馬は血のスポーツと表現することがありますが、それ以外にも、生身の人が馬が支えている。
血が通ったスポーツだと思います。
競馬というと、スタンドで馬券を握りしめて観戦することと捉えられがちかもしれません。
それはそうなのですが、その裏の出来事に思いを馳せられると、もっと楽しくなるハズで、多くの方にそうなってほしいです。
そうなってくると、少なくともG1のファンファーレで「オイオイ!」などと合いの手を入れることも、なくなるんじゃないかな。
なんて、分をわきまえずに考えたりしました。