あらすじ
財務諸表は数字がいっぱいで、難しくて、どこをどう見たらいいのかもわからない。それでも大丈夫、本書は「なぜ、そうなっているのか」という決算書の考え方を、根本から説明。本当に使える数字の読み方を自然に身につけることができる。見方や計算方法を暗記するのではない、自分で考えられるようになるための入門書
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Posted by ブクログ
実際に話題になった事象や企業が出てくるのでイメージがつかみやすい。
じゃあ、任意の企業の貸借対照表を持ってきて何かできるかというと…… (ー ー;)
小学4年生の算数ができないせいなのか、日本語力がないせいなのか、数字に対するトラウマのせいなのか。
Posted by ブクログ
先生である筆者が、生徒である経太君と有価さんの2名に教える形で話が進んでいく、ストーリー形式の会計解説書。
だが教科書というよりも、より具体的に、日産とトヨタ、キリンとアサヒの決算書から、会計から見える事業状態を見ていく形になっている。内容は、損益分岐点、損益計算書、賃借対照表、連結財務諸表、キャッシュフローについて、キャッシュフロー徹底編の6章だてになっている。
決算書を教科書通りに習うより、実際に実務面から見てみたいと思う人や、教科書的な知識は身に着けたのだが、その知識の実務面でどのように活用すべきかをわからない人に最適ではないかと個人的には思った。
Posted by ブクログ
門外漢なので、ほぼ流し読み。
理解しようと思えば、理解できたと思う。
ただ、なんだかややこしい。
何か経営に携わることが、
あったら役に立つかも。
家計にも通ずることが
ありそうなので、そっちで考えてみようかなぁ。
なんとなく用語の意味を知れたのは良かった。
Posted by ブクログ
この書籍を見て、聞いたことあった会計用語の本質が漠然とつかめました。
トヨタと日産の比較やアサヒとキリンの比較で各社の戦略や業務の実態が財務諸表から見えてくるところは凄くおもしろかったです。
説明は非常に分かりやすいのですが、財務諸表が一定のものしか巻末に載っておらず非常に最後のキャッシュフローのところは理解に苦しい場面がありました。
元マッキンゼーにおられた方が書いているので実務的というより投資対象や戦略としての分析的な側面を強く感じました。
財務分析に関わる知識が増えたので活かせていければと思います。
Posted by ブクログ
会計に関する本は、診断士や簿記の勉強をした時から読んできましたが、この本は、同業の企業の経営について損益計算書を使って比較する場合、両者を同じビジネス規模にして行うべきという論点が私にとっては新しいものでした。
本の中では、実際に日産とトヨタのP/Lを使って解説していますが、トヨタが日産と比較してどんな点で優れているのかが、計算書類の数字を解析することで説明できる点は素晴らしかったです。
更に、B/Sを使って、キリンとアサヒを比較していますが、キリンがかなり余裕をもって経営を行っている様子が明らかにしてくれていました。
この本はコンサルタントにとってだけでなく、ビジネスパーソンにとっても自分の会社を競合他社と比較する場合に有益な内容が詰まっていると思いました。
以下は気になったポイントです。
・売上高から比例費(変動費)の合計を差し引いたものが貢献利益、そこから期間経費(固定費)を引いたものが、最終利益となる(p31)
・損益分岐点を計算するには、売上1億円あたりの貢献利益で考える、貢献利益:42億円、売上高:112億円とすると、1億円あたりの貢献利益は0.375億円、だから損益分岐点は40(期間経費=固定費)/0.375=107億円となる、これと売上高の差額は事業部の利益に直結する(p32)
・計算書類の数字は、xxx百万円と読まないで「xx億円」と日本語で読む(p51)
・期首と見末の製品棚卸の変化は在庫になる、これが大きいかは売り上げ規模と比較する(p53)
・損益分岐点を出すためには、生産台数を使って行う、1)1台あたりの貢献利益(貢献利益/日本の生産台数)、2)損益分岐点(期間経費/1台当りの貢献利益)、すると日産@2011の場合、133.7万台生産したが、損益分岐点の136.7万台に及ばなかったことが判明する(p58)
・日本の数字の単位、万(10K)x万(10K)=億、億x万=兆(p60)
・日産のH11とH13を比較すると、材料費・運賃は削っているが、販売関連比例費(サービス保証、広告費等)は増えていることがわかる(p63)
・工場閉鎖等で減価償却費が減ってはいるが、給与が43億円減っているが、工場労務費は223億円増加(外注を内製化したとも予想)していることから、日産全体ではリストラは殆ど無かったと予想される(p65)
・位取りにおいて、3ケタ(西洋式)と4ケタ(東洋式)の最小公倍数の12ケタ=兆で、はじめてコンマの位置が一致する(p66)
・トヨタと日産について、同じ規模の比較をするには、トヨタの損益計算書をすべて日産の生産台数の規模に縮小して考える、つまりトヨタは386万台生産しているが、日産並み(134)として縮小する(p70)
・バブル崩壊後にトヨタは、上級者のイメージは保ちつつも実際に売る車としては、大衆車・小型車に力を入れたというマーケティング方針に変えたのだろう(p73)
・生産台数をそろえた営業利益の差(1703 vs マイナス157億円)は、規模では言い訳できない経営効率の差になる(p74)
・ゴーン改革において特別損失:8009億円というのは、関連会社の株式の現在価格での見直し(3489)、年金積立の不足分充当(1930)が含まれる(p82)
・使用総資本の効率(利益/使用総資本)をあげるには、資本の回転率(売上/使用総資本)と、売上高利益率(利益/売上)を上げる必要がある(p98)
2013年1月6日作成