あらすじ
きらびやかに着飾った女性たち、たくさんのボトルと笑い声……キャバクラ・ジュビリーは、華やかな表舞台。でもその裏では、ドライバーやヘアメイク、黒服、店長、そしてキャストたちが、日夜奮闘しているんです。楽な仕事なんてどこにもない。だけど、楽しく働くことはできるから――。一編読めば、疲れた心によく効きます。
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Posted by ブクログ
キャバクラを舞台にした群像劇で、お仕事小説としても興味深い。
プロローグと5話からなり、各話が1週間単位で描かれている。
また、本作の前身となる短編が『キッチン・ブルー』に収録されている。
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一流のホステスに必須なのはクレバーさと人間的魅力、強靭なメンタル。昔からよく言われることです。
けれど、絶世の美女である必要はないとも言われていた昭和の時代と違って、現代はビジュアルも重要になってきたのかな。だとすると登っていく傾斜のなんとキツいことか。
だからこそ急坂を登り得た者は、他の追随を許さない秀でた能力とオーラを身につけているのかもしれませんね。
キャバ嬢を退き、別の道 ( それが何なのか気になる!) を歩むことにしたリコ。確かに魅力的に描かれていました。
彼女のその後の物語も読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
うーん。まぁまぁだったんだけど、結局2人の正体がよくわからないままだったのが消化不良すぎる。謎のままにしておくべきところじゃない気がするんだよなぁこれは。今のお坊さんってここまで精進してない気がするんだけどな。
Posted by ブクログ
キャバクラで働く女性、そして店長や送迎係の物語。
あまりなじみのない世界なので、リアリティの有無についてはわからない。
ただ、煌めく世界と、その世界を保つプライドがあることはわかる。
実際にはもっと黒い気持ちも渦巻くだろうが、あまりドロドロしたものは描かれていない。
『給食のおにいさん』の作者が全く違う世界をどのように書くのか楽しみだった。
『小悪魔ageha』が流行ったことも覚えているし、どこまで「昇天ペガサスMIX盛り」(今はあそこまではではでしくはないらしいが)の世界が見られるかな、という期待があった。
少し厳しく言えば、登場人物それぞれの、特に「嬢」の個性が弱い。
No.1を張り続けていたリコ、それを奪おうとするエルの二人は、気遣いのリコ、野心家のエルとわかりやすいがそれ以外の嬢たちがやや似通っていて区別がつきにくい。
社長のコネで入社した矢部はただ鬱陶しいだけの、ボンボンだ。
もしシリーズ化するなら彼の成長は書きやすいと思うが、引っ掻き回すだけの、あまり好きではない人物だった。
「指名係」の物語は謎解き要素と、仕事というままならなさに共感できたのとで面白かった。
すぐチェンジさせるオバサン社長はなぜ来るのか。
ホストクラブに行かずにキャバクラなのはなぜ?
社長の切実さが良かった。
地味な私にだって、きらびやかな世界に対する憧れはある。
夜の蝶に会いにいってみたくなった。