あらすじ
子の代わりに親同士がお見合いをする「代理婚活」。「女性活躍」の波に、取り残されていると感じる非正規女性──。結婚、仕事、単身、子育て、食などをテーマに、古い制度と新たな価値観の狭間を生きる「平成時代の家族」の姿を追う。
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Posted by ブクログ
今は過渡期ではないかと思いました。昭和な価値観は、現実の前にやがて消え去るでしょう。しかし、「こうでなければならない」「〇〇の資格がない」みたいな批評家多すぎ。自分が手を出す覚悟がないのであれば、基本的に黙っているというか、少なくとも声は小さくするべきではないかと。
Posted by ブクログ
とても読んでよかった本だった。みんな、周りのひととか見えない何かから、何かしらの無遠慮な無責任な「普通」を押し付けられて苦しんでいるんだなと分かる一冊だった。ほんと生きるのってなんて大変なの…と思う一方で、キラキラして見えるけど、しんどいなあと思いながら頑張ってみんな生きてるんだなと思えて、なんだろう、すこし安心したというか、生きる勇気が湧いたというか…すこしだけ、なんだけど、大きなすこしだなとおもう。
Posted by ブクログ
家族というものの理想や呪縛は未だに昭和を引きずっているな、ということに気付かされた。
自分自身もコロナの影響もあり、家族の在り方について少し悩んでいた時期。
自分で作った理想の家族像に縛られていた気持ちを少し解きほぐすような気づきがあったと思う。
家族の形に正解は無い。
Posted by ブクログ
「家族はこうあるべきだ!」という昭和からの呪いがあって、平成末期から脱・呪いが叫ばれる。
そのうち、脱・呪いが新しい呪いみたいに扱われそうな気もする。
そうしたら、そこから抜け出すためにはどんなことが提案されるんだろう。
脱脱脱脱してるうちに、根っこに残るのは、どこまでの個なんだろう。
独りになりすぎるのも、怖い。
Posted by ブクログ
ある社会学の先生に薦めていただいた1冊。少子高齢化、核家族の崩壊、生涯未婚率の上昇…平成の時代は家族のかたちが大きく変わった時代でもあった。コレクティブハウスなんて知らなかった。ここに出てくる人たちは、どれも「あり得た私」であり、とても身につまされる。独身で子なしの私には耳の痛い記述もある。
一人の記者はその様な家族のかたちへのとらわれを「呪い」と表現する。ただ、「呪い」を表面化したのは、大きく言って経済の停滞だろう。国の思い通りのようでシャクに触るが、公助が期待できないのなら、自助の力を高め、互助の輪を広げるしかないのかとも思う。
Posted by ブクログ
平成という失われた30年、停滞の30年の家族模様を描き出している。家族のあり様も多様化し、様々な価値観が許容されてきた時代にあっても、生きづらさを抱えて生きている人が多く存在することを物語っている。単身社会、家族破綻など、読み続けるのが辛くなるほどの厳しい現実にさらされる人々がいる。圧倒的な格差はネットなどを通じて顕在化し、より一層弱者を苦しめるのだろう。個人主義が進み、深慮や想像力が欠く人が増えてくれば、社会が殺伐としてきて、悪意と憎悪が悪用される時代が到来するのは必然だった。平成あっての令和であることを再認させる本だった。
Posted by ブクログ
家族は、とても、変わりにくい。慣性が大きい。しんどい。なくすのがいいのかどうかわからないけれど。子供の養育をどこまで公共化すべきかとも。