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Posted by ブクログ
先日読んだ津村記久子の『枕元の本棚』でも紹介されていたので、積読棚から順番を繰り上げて読んでみました。
最近の話なのかと思ったら、もう40年も前に出版された本が、何度目かの出版社のお引越しで出版されたものなんですね。
つまり従来から相当読まれている本なんですね。ふむふむ。
のっけから「解体新書」をなぞらえているように、手がかりの少ないフィンランド語の学習はとても大変だったと思います。
が、それを感じさせないユーモアが、とにかく愉快。
「大変だ~」「全然わからん~」と言いながら、着実にフィンランド語をものにしていく姿は、読者に勇気を与えるのではないでしょうか。
実は私、高校生の時に半年ばかりフィンランド語を習っていましたので、ちょっとは音読ができます。
が、意味は全然分かりません。
何とか格とか何とか格とか、とにかく文章構成が日本語と全然違うので、もうちんぷんかんぷんだったのです。
それでも、楽しくかつ意欲的に学習できる人が、何かを為す人なんだなあ。
見習おう。
文章も視点も面白いのですが、一点だけ。
ひとつのパラグラフに複数のトピックが書かれているので、いったいこれは何について書いているんだ?と混乱する部分が何か所かありました。
頭のいい人特有の、話が走りすぎるってやつですね。
これは最初の出版の時に、編集の人が何とかしてほしかったな。