あらすじ
●内容紹介
「見られる」を「見れる」と言っていませんか? 「足をすくわれる」と「足元をすくわれる」、どちらが正しいかわかりますか?「お名前をいただけますか?」は、なんだかおかしな言葉づかいだと思いませんか? 新語や流行語が破竹の勢いで生まれ、そしてすぐに消えていく昨今です。「ら抜き」言葉に代表されるように、長い言葉は省略され、慣用句は誤用され、ヘンな敬語もいっぱい。私たちは気付かないうちに間違った日本語を使っているのです。そしてこれは若い人に限ったことではありません。「別にいいじゃないの、通じないわけじゃないんだから」という人もいるでしょう。それはそうなのです。でも、だからといって言葉は通じればいい、というものではありません。通じるというのは必要最低限の条件だからです。 確かに日本語は奥が深く、幅も広く、厚みもあって、うまく使いこなすことは容易ではありません。しかし、言葉は常に、そして一生、私たちについてまわるもの。正統な日本語を身につければ、それはまさに一生の宝になるでしょう。 本書では、日本語の現代事情にはじまり、敬語の使い方、間違えやすい日常用語、読み方、書き方、慣用句の使い方など、多方面から日本語にアプローチしています。45分で基本をしっかり身につけ、日常でその世界を広めて、日本語マスターを目指しましょう!
●著者紹介
北原保雄(きたはら やすお)
1936年、新潟県柏崎市生まれ。1966年、東京教育大学大学院修了。文学博士。筑波大学名誉教授(元筑波大学長)。聖徳大学学事顧問。著作『問題な日本語1~3』(大修館書店)はトータル130万部を超える大ベストセラー。他に『明鏡国語辞典』『明鏡ことわざ成句使い方辞典』『あふれる新語』(以上、大修館書店)、『達人の日本語』(文春文庫)、『言葉の化粧』(集英社)、『国語力アップ めざせ!日本語クイズマスター』シリーズ(金の星社)など数多くの著作・編著がある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現代日本人が陥りやすい、日本語の間違いを指摘し、丁寧に解説してある。
タイトルでは、「14歳からの~」となっているが、実際には中学生だけでなく、高校生、社会人など幅広い世代の人に読んでほしい。
誤用、誤読の例が全て載っているわけではないが、迷ったときに手元に一冊あると安心できる本。
オススメ。
Posted by ブクログ
普段何気なく使っている言葉がいかに間違いだらけか分かる。ただ、正しい意味で使っても、本当の意味を知らない人が多い場合、逆に意味が伝わらないかも?という不安。
2012/09/19
Posted by ブクログ
北原先生による書名通りの「日本語の基本」を述べた本。どうやら「45 MINUTES SERIES」というものがあるようで、つまりとっても薄い本ということです。
"KY"(空気読めない)や"kwsk"(詳しく)といった新語をも、果敢に考察の対象としようとするのは、さすがは北原先生といったところでしょうか。ただ、部分部分に「説教臭さ」が介在する記述となっている点はいただけません。例えば、メールを「話し言葉」で書くのは良くないという主張がありますが、では中高生がそれを読んで「今後メールを話し言葉で書くのはやめよう」となるかと言えば、絶対にそうはならない。だとしたら、ありきたりな論法ではあるけれど、メールを話し言葉で書く上で何に注意をすべきかを解説するべきであったと思う。
また、4章・5章が単なる日本語クイズになってしまったことも残念だ。「日本語ブーム」の最中に出版されたという事情からやむを得ないことなのだろうけれど、やっぱり最後まで「日本語の考え方」を解説するスタイルを貫いてほしかったなあ。
ところで、"KY"はもはや「死語」となってしまい、今更それを使うのは憚られるわけですが、一方の"kwsk"はもしかしたら、まだ使える語なのではないか。その実態を見たわけではないので断言はできませんが、どうもそんな気がする。そうなると、"KY"と"kwsk"は性質を異にする語であって、両者をまとめて「KY語」と名付ける北原先生の考察はズレたものとなる恐れがあります(あくまでも北原先生はアルファベットによる略語を「KY語」と呼んでいるだけなので、実はその性質に関しては考察の対象としていないのですが)。ちょっと調べてみようかしら?
【目次】
はじめに
1 今、日本語はどうなっているのか?
2 間違えやすい日常の言葉
3 敬語表現の基本
4 読み方、書き方の基本
5 慣用句、熟語の使い方の基本