あらすじ
本当の教養とは何か?
「知的生活」を続け、世界的な英語学者でもあった「知の巨人」による実践的教養論!愛弟子が語る「恩師の素顔」も掲載
「今さら言うまでもないことだが、先生はまさに「知の百貨店」と称されるにふさわしい、該博、博覧強記の知識人であった。
大学教授、保守論客、作家・評論家など、まさに、いろいろな顔をもたれていた。
もっとも、言論活動のゆえか、先生の本職が英語であったことを知らない人もいた――」
(編者あとがきより)
【目次】
I 対話する西洋と日本(ドイツ・ミュンスター大学名誉博士号取得記念講演、日本語訳・江藤裕之)
II 科学からオカルトへ――A・R・ウォレスの場合(上智大学最終講義)
III チェスタトンの最近刊行物について考えること(第12回イギリス国学協会年次コロキウム特別講演、2013年)
IV 英語教育における英語史の効用(イギリス国学協会創立20周年記念シンポジウム基調講演、2013年)
V 新々語源学の理念(上智大学渡部研究室にて、1993年)
VI 教育問題を考える三つの視点(モノローグ・未発表)
VII 「教育」「学校」「英語」そして「学問」(編者との対談)
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Posted by ブクログ
英語学・英語史の専門家としての渡部昇一さんのいろんな側面が見えてくる本でした。専門家としての業績は誰もが認めるところですが、言うべきことは言うという強い信念が伝わってくるのを感じました。愛弟子の江藤裕之さんによる「あとがきに代えて」も素晴らしい。細かいところでは、同意できないところもあったのですが、それ以上に読んで良かったと感じたので、評価を5にしました。
Posted by ブクログ
学問こそが教養である 渡部昇一氏
1.購読動機
渡部先生は2冊めです。
戦国武将の名将言語録。
これが○のため、二冊目セレクト、読みました。
2.本書内容
学者であった故渡部先生の持論の展開です。
専門分野を留学の経験まで遡り改装している書籍です。
福澤先生の学問のすすめのようなイメージで購読を、、、と想定していたため、その意味においては想定外の内容でした。
共感したのは以下のくだりです。
「教育の環境を整えるは、平等の権利です。
一方で、生徒側の能力には開きがあるのですから、能力にわけて教育をするも重要です。
学校が物足りないならば、塾へいけばよいですし、塾も補習、専門分野などいくつか領域があってよい。」
「能力は平等ではない。
それを平等に扱おうとするから、軋みがでる。」
たしかにそうかもしれません。