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Posted by ブクログ
主人公は、京都府警のエリート警部・篠宮密。
そんな彼が、妹にせがまれて行ったレストランで、別れの修羅場を見た。
なんとも最低なプロポーズをした美男子が、プロポーズをした相手にふられているところを目撃してしまう。
それから数ヵ月後。
密が生活する独身寮に、新たな住人が越してくることになった。
副寮長としての責任からその新たな住人を待ち受けていると、運び込まれたのは大量の荷物と、どこかで見た顔の男・藤ヶ森明義。
現在、所轄で内偵中だという藤ヶ森は、目を疑うような金髪をしていた。
そしてそのまま、部屋に入りきらなかった荷物は廊下を占拠し、捜査で忙しいとかで藤ヶ森は帰ってこない。
そのうち、詰まれたダンボールから異臭が発生し始め、挙句。
部屋に積んだままにしていたダンボールが、重みに耐え切れなくなり、大破。部屋の中は大惨事になってしまう。
密は散々、藤ヶ森に「片付けろ」と言うが、聞く耳を持たない藤ヶ森は、「部屋が片付くまで」という約束で、密の部屋に居座ってしまう。
ところがちっとも片付けようとしない藤ヶ森に、苛立ちながらも追い出すこともできずにいて……
というような話でした。
なんというか、密は三十二歳なのに、中身がとっても乙女のようで、かわいらしい。
そもそも基本的には面倒見がいい性格なので、寮でのあだ名は「お母さん」。
困っている人は放っておけなくて、頼られるとついつい頑張っちゃう。そんな性格。
だから、藤ヶ森が密の作るご飯が「おいしい」といえば、嬉しいし。
「食べたい」と言われれば、だんだんと料理のレパートリーが増えるくらいには頑張って作る。
とってもかわいい。
そして、藤ヶ森に触られて、感じたことに自分の恋心を知って。
藤ヶ森が例の振られた女と会っているのを知って、思わず自分の恋心をばらしてしまう……。
なんかもう、とんでもなく乙女ですよね。
でも、こんな人がどうして警部なのかよくわからない。
なんか、全然警察官っぽくない。
いや、警察の中にも全然現場じゃないそういう部署もあるのだということはいろいろな警察官の知り合いがいるのでよくわかってるんですけどね。
そんなわけで、大層、密は萌えるキャラなのですが。
一方の藤ヶ森は、相当な変態さん。
女だったら、貧乳フェチ……。
買うおかずは、胸の薄い女の人のヌードカレンダーだし。
実際に付き合ってた人まで胸の薄い女の人。
おまけに、密と付き合い始めたら付き合い始めたで、毎日帰ってきたら、密の乳首をいじる始末……
あたし、いくら美形でも、こんな変態さん嫌だ……。
とちょっと引きました……。
密で萌えて、藤ヶ森でちょっとモヤモヤして、という感じなので。
すっきりはしませんが、藤ヶ森が密一筋なのはちゃんと伝わってくるので、悪い話ではありませんでした。
ただ、警察官・三十二歳という響きに惹かれて買うとちょっとあてが外れると思います。