あらすじ
狩猟、釣り、山菜採り、炭焼き……。
厳しくも恵み豊かな北の山里に生きた人々の暮らしの記録。
「ブナの森の恵みと山里の暮らし」をテーマにした根深誠、ルポ選集。
青森・秋田県境に広がる世界自然遺産・白神山地を中心に、今や失われつつある、北の山の豊かな自然の恵みとともに生きた人々の記録集。
熊撃ち、山菜採り、渓流釣りほか、厳しくも恵み豊かな、東北の山の暮らしを生き生きと描く。
【目次】
I 北の山里に生きる
春マタギ
木出し山
ウサギ狩り
下北の釣り名人
忍び撃ち
粋な山棲み人
ある炭焼き夫婦の一日
地竹細工の村
浄法寺の掻子
鍛冶 軽米源光
嶽温泉「岩木食堂」
十和田湖仙人
廃村むかしがたり
開拓村 苦闘の人生
津軽大川原の火流し
半夏生の作占い
II 白神の恵みの森
春とともに
ある山菜採りの山がたり
長慶平開拓集落、雨の一日
旋毛虫症発症記
白神山地に生きる
金アユの川
アイコ採り
また、湖底に沈む村
林業に生きる
アユの友釣り六十年
仔グマを育てる
母なる川 父なる大地
山中のマス道
熊の湯温泉
自然保護に締め出された人びと
あとがき
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
・あらすじ
東北地方の山里で暮らす人々の暮らしを訪ね歩いた著者のルポ選集。
・感想
白神山地を中心に、狩猟や採取、炭焼きなどをして里山とともに暮らしてきた人々の「生活」が書かれている。
不便で満足に暮らしていくこともできず、過酷だったけれども、そこには今よりもっと大事な「何か」があったんだと思う。
けども時代は変われば失われていくものが出てくるのも当然なんだよな。
(今の日本は自分の手足を食べながら必死に色んな手段で引き伸ばそうと無駄な足掻きをしているけども)
そして私は「失われていくものをただセンチメンタルに惜しむだけ」で終わらせる人はあまり好きじゃない。
ノスタルジーに浸って「昔は良かった」という人も好きじゃない。
じゃあそこで暮らせばいいじゃん、失われていくものを惜しむなら自身がその担い手になればいいじゃん、と思ってしまうんだよな。
自分は現代社会の恩恵に預かって便利で快適な生活を送っておいて、たまに気が向いた時だけ里山を訪ねてそこで必死に生きてる人を摂取して、消費する。
私はその姿勢は好きじゃない。
ただ里山に暮らす人々の暮らしを書いてるだけならそれほど不快感も持たなかったんだけど、この作者は自然が壊されていくこと、文化が消失していくことを嘆き悲しんでたので「お前は何もせんのかーい」と感じてしまった。
そして、読みながら東北の田舎が衰退するのも、若者がいなくなるのも已むなし…な環境だなとも思った。
忍耐力も継続力も我慢も持ち合わせない現代日本の若者にはこの環境は耐えられないだろう。