【感想・ネタバレ】ユダヤの商法(新装版)のレビュー

あらすじ

日本マクドナルド創業者・藤田田幻の名著復活!
巨万の富を築きたい人必読! 多くの経営者に影響を与えた大ベストセラー、幻の名著復活。
私はあなたに巨億の富を保証する。ユダヤ商法の「定石」こそ金儲けのノウハウ。
累計120万部、あの伝説のベストセラーが今ここによみがえる。
どうすれば金持ちになれるのか。その答えは世界の巨富を一手に集めるユダヤ商法の「定石」にあった。「定石」とは何か。それは、「銀座のユダヤ人」と呼ばれた著者が勝ち得た金持ちになるための原理原則。全世界でいまだに通用する唯一の「商法」である。
「定石」さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる——本書は、夢を抱き、巨万の富を築き、新しい未来を自らつくりたいと望む若者やビジネスマンには必読のノウハウだ。
1972年5月刊行初版本を底本に、新装版としてここに読者待望の復刊!

■目次
Part1 これがユダヤ商法だ
Part2 私自身のユダヤ商法
Part3 ユダヤ商法のバックボーン
Part4 銀座のユダヤ人語録
Part5 「円」を扱うユダヤ商法
Part6 ユダヤ商法とハンバーガー

■著者プロフィール
・藤田 田(ふじた・でん)
1926(大正15)年、大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951(昭和26)年、東京大学法学部卒業。在学中にGHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立。学生起業家として輸入業を手がける。
1971(昭和46)年、世界最大のハンバーガー・チェーンである米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に大第1号店をオープン。日本中にハンバーガー旋風をまき起こす。わずか10年余りで日本の外食産業での売上1位を達成し、以後、トップランナーとして走り続ける。
1986(昭和61)年、藍綬褒章受章。1989(平成元)年、大店法規制緩和を旗印に米国の玩具小売業トイザラス社との合弁会社「日本トイザらス(株)」を設立し、全国展開した。
社団法人日本ハンバーグ・ハンバーガー協会初代会長。創立30年にあたる2001(平成13)年7月26日、日本マクドナルドは店頭株市場に株式公開を果たした。2004年4月21日逝去(満78歳)。
著書に『ユダヤの商法――世界経済を動かす』、『勝てば官軍』(小社刊)など多数。

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Posted by ブクログ

ユダヤの商法(新装版)
世界経済を動かす
著:藤田 田
出版社:ベストセラーズ

おもしろかった

藤田田 日本マクドナルドの創設者にして、巨大なチェーンストールを構築した神様のような方です。
Den Fujitaの商法という新書で4冊ものがあって、当時通販で購入したのを記憶しています。

渥美俊一氏のペガサスクラブや、鈴木敏文さんのセブンイレブンなどとともに、流通界に足跡を残された方、まず銀座に出店するなど、卓抜した考えの持ち主だと思います。

はて、ユダヤの商法とはなんであったのか、そして、なぜ、今、藤田田なのかとの疑問とともに、手にとりました。

印象に残ったのは以下です。

・78対22の法則
・商売人は数字に強くなければならない
・金にきれいも、きたないもない
・現金主義に徹すること
・ユダヤ商法に商品は2つしかない、それは、女と口である
・国際商人の第一関門は、英語、ユダヤ商人は少なくとも2か国語ははなせる
・暗算を得意とすること
・必ずメモをとれ
・見切り千両
・契約は神様との約束、人間同士の契約も破ってはならない
・ユダヤ人は、税金を払うということでその国の国籍を与えられている、だから税金に対しては厳正である
・時は金なり、だから、人の、時を盗むな
・即断即決
・一手先をよめ
・自信のある商品は絶対にまけるな
・希少価値があれば、厚利多売ができる
・納得してから取引する
・働いたら必ず休む
・人間に対しては、60点しかもとめない
・金をつくろうとおもったら、まずヒマを作れ
・法律の欠陥や狭間には、キャッシュがぎっしりつまっている
・エライやつこそ、働け
・金儲けにイデオロギーはいらない
・話しがあるなら、そっちがこい


目次

Part1 これがユダヤ商法だ
Part2 私自身のユダヤ商法
Part3 ユダヤ商法のバックボーン
Part4 銀座のユダヤ人語録
Part5 「円」を扱うユダヤ商法
Part6 ユダヤ商法とハンバーガー

ISBN:9784584139004
判型:4-6
ページ数:260ページ
定価:1700円(本体)
2019年04月15日第1刷発行
2025年05月20日第22刷発行

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2025年09月18日

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ネタバレ

【ユダヤの商法】 藤田 田 著

 「ユダヤ商法に商品はふたつしかない。それは女と口である」 やや刺激的な文言ですが、本書を読むと納得できます(藤田氏は、後者の「口」である日本マクドナルドを開業)。ユダヤの法則に「78対22の法則」があると聞いて読んでみたのですが、本当にありました。全編を通じて、日本人とは異なるユダヤの思考法が書かれています。

 「歴史の浅い国は、歴史の古い国には、逆立ちしてもかなうわけがない」。建国250年の米国が、5,000年もの歴史を持つユダヤ人に「思うがままに」操られるのは当然と言います。また、世界中に広がったユダヤ人同士は国籍に関係なく「同胞」であり、「常に緊密な連絡を取り合っている」ともあり、初版は2019年ながら、噂されている「ディープ・ステート」を思い起こさせる記述もあります。

 「人生の目的は、美味しいものを心ゆくまで食べること」については完全合意ですが、頭に違う思考の刺激を入れたいときにお薦めの一冊です。

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2025年09月05日

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「ユダヤ商法に商品はふたつしかない。それは女と口である」なぜなら男は稼ぎ、金を使うのは女であるし、口に入れるものは常に需要があるからだ。など、四千年金儲けを続けて来たユダヤ人の考えが端的に散りばめられている。
実践したことが無いのに金儲けを語る人や、東大を出て官僚という税金で生き続ける人をシンプルに貶していたりと、固すぎる内容では無く読みやすいのも特徴。
為替の違いや情報の早さなど、かなり古いことを除けば素晴らしい本だった。

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2025年04月25日

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早寝早起き早飯早グソが三文の得なんてクソ喰らえ、
こんな事言うから日本人は貧乏なんだ。

なんて痛快、こんなに豪胆で教養に溢れた日本人がいたのね。忖度なんてカケラもない真っ直ぐな主張に胸が熱くなる。

「私の野望は日本人にハンバーガーを食べさせ続けて、いつか金髪にすることです」なんて愛国心なんだか憐憫なんだか。

確かなのは、この本に書かれたユダヤの商法を100%実行すれば、必ず儲かるということ。

僕が読んで学んだことは、この作者は周りをよくみているということ。丹念に見ているからこそ、ユダヤ人の突出した商法に気付き、自分のものにした。客観的に見ているからこそ、円の切り上げで損失を出さない立ち回りができた。
僕も既成概念に囚われていることを自覚しながら、丁寧に物事をみることをしていきたいと思いました。

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2024年10月04日

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「働くために食うな、食うために働け」
「信じられるのは自分だけ」
「女と口を狙え」

4,000年の公理がたった数千円で学べる。
やはり最強の投資は自己投資と言わざるを得ない。

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2024年09月24日

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 今年の1番を塗り替える1冊。

 いや、今まで読んだ中で1番かも。

 時代が違うと言われれば仕方がないが、今は全てにおいて記憶に残るようなインパクトがない。

 ブラック企業にいた経験は、やめて初めて良い経験だったと気がつく。

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2024年07月21日

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時代を感じる本であったが、ユダヤ人のビジネスにおける考え方は非常に参考になる
現代でこのマインドだと批判殺到になるとは思うが...

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2024年06月27日

購入済み

国士だと思いました

一見、とにかく稼げればなんでもやるかのような主張かと思いましたが、為替の変動相場制移行のところを読んで、藤田さんは誰よりも日本を愛し、日本人を愛している国士だと思いました。

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2019年08月09日

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ネタバレ

2019年4月に出版された本を今更ながら、、
成程な、確かに、そう思わされる「定石」がいくつもあった。最近、会社の上司にも言われた「物事を全て数字で語れるようにする」こと。
ユダヤ人は「今日暑いなあ」とは言わない。「今日は昨日より3℃高いらしいよ」など必ず数値が答えにある。ぎくっとしたのは、「日本人は不思議だねで結論を出さずに終えることが多い」という言葉。本当に全て数値で語れるだろうかと思いつつ、そうなれたらかっこいいと思うので、日々の生活の中で常に意識してみる。

他に印象に残っているのは、契約書の話。決して契約書を軽く見ないこと。内容に抜けがないか、隅々まで細かく確認すること。
これは私の実体験だが、あるA社と提携していたサービスの一貫として新しいことを始めようとしたが、契約書に記載されていなかったためにポシャってしまったことがあった。契約前に契約内容を詰めておけば、防げていたことであった。読む気さえ失せてしまう契約書だが、そこに書かれていることの大切さ、契約の重さというものを改めて実感した。面倒なことこそ避けて通るべきでない。

定石は頭に染みつけるべきだ。仕事をしている時に頭に定石が浮かぶようになるまで、読みたいと思う。

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2025年11月09日

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商売は女と口を狙え。単純でいて最強。日本マクドナルドをヒットさせた実績に裏打ちされた本書。学者が書く小難しいお金の本ではなく、超一流のビジネスマンが書くユダヤの商法。読まない選択肢はない。

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

法律の抜け穴を上手く使ってお金儲けをする、という主張があった。具体的にどの法律が穴だらけ、とかそういう話ではなかったのだが、所詮人間が作ったのだから抜け漏れはあって当然という、言われてみれば納得することである。

抜け穴と言うと響きは悪いが、そこを突いてビジネスを展開しても犯罪ではない。もし不公平だと言われれば甘んじて法改正を受け入れれば良い。次の穴を探すだけである。

私は特にお金儲けが上手いわけではないが、お金持ちの人たちはこう言うことを考えながらビジネスをやっているのだろうなと感心した。

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2025年05月27日

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ユダヤ人の商売に対する考え方から何が学べるか、が分かる一冊。藤田田さんのビジネス経験を踏まえて書かれているので、実践的ではあります。物を扱う商売をしている方にはオススメです。情報産業にどのように応用するかは推敲の余地あり。

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2025年01月04日

Posted by ブクログ

1972年に書かれた本であり表現もきついところもあるが、日本マクドナルドの創業者である藤田田氏のユダヤの商法が書かれている。 ユダヤの商法は厳しくドライなように感じられるが、お金を儲ける上でとても大切なことが書いてある。

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2023年02月28日

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サラリーマンなら大体知ってるであろう、日本マクドナルド、日本トイザらスの創業者の藤田田さんの名著。

戦後敗戦国の時代にGHQの通訳のバイトをしたことで、ユダヤ人の商売における才覚を肌で知り、彼らの商売の鉄則を実践し、大金持ちになった方。

本書では、まあ当たり前だよね、という内容が多いが50年前にこれが書かれている事実から、つまり商売の本質はいつの時代も変わらないのだろうといえる。

100個近い考え方が記載されてるが、特に大事だと思った点を3つほど。

①数字に慣れ、数字に強くあること。
→当たり前のことだが、商売で結果を出し成功するためにはとにかく数字に強くなければならない。
これは数学とは違い、数字。さらに言えば暗算力とも表現されている。
そもそも商売の本質は安く仕入れて高く売ること。
ユダヤ人はそこを厚利多売モデルで実践していた。
そしてそうするためにはとにかく数字に強く、利鞘を確保すること。
具体的には貿易時の関税の話などがそれ。
関税がかかっても高く売れるならいいよね、という考え方。

②金の出所を抑えろ(本書での表現は女と口)
→戦後の日本は男が稼いで女が買い物をする。だから女にウケる商材作れと。口は要は食わないと生きていけない=継続して買わざるを得ないという内容の比喩表現。
ここはまさにで、狙うべきターゲットは金が使える対象。そして継続してもらえるモデルにすべき。
ビジネスモデルの話。

③金に感情はない。(ここは私のオリジナル表現なので本書とはそこが違うので悪しからず)
→極論、詐欺で稼ごうが真面目に稼ごうが100万は100万でしかない。
つまり、マインドの話をしていて、ユダヤ人はそこを切り分けて考えられる。だが日本人はいまだに金儲けは悪いという考え方で生きている。
成功したければその考えは必要ないし、考えてはいけない。

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2023年02月19日

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78:22の宇宙法則、厳密にはプラスマイナス1はある

金持ちから儲けさせてもらう

生活の中に数字を持ち込む

ユダヤ商法に商品はふたつしかない。女と口
女向けの商品やサービス
口に入れるものを取り扱う商売
女性用品が第一の商品で、口に入れる商品を第二の商品としている

日本人に似合う色は、浅黄色という、水色のみと言われている

英語と金は不可分なもの
暗算を得意とすべし
重要なことはメモを取れ
雑学を積むべし
今日のケンカは明日にもちこさない
辛抱よりは、見切り千両、3ヶ月で判断している
社長は「売れる会社」をつくれ、あっさり売る
契約は神様との約束

リヒテンシュタインという国は、国籍を売ってくれる、定価は7000万円、以後は年間9万円の税金を納めるだけで良い

東京タワーの蝋人形館は藤田田が開いた

薄利多売はバカの商法、ユダヤ商法と大阪商法の違い
金持ちの間で流行したものが、大衆のところまで流れてくるのに、だいたい2年ほどかかるのでその間が商売できる
大衆から起こる流行はそこまで長続きしない
金持ちの間で流行させる商品は、なんといっても高級舶来品
厚利多売は、希少価値を売れば、いくらでも可能
文明の落差を売る

ユダヤ人は数字の1がなぜ「イチ」で、2は「ニ」なのか答えられる。1は角度が一つ、2は角度が二つ、3は角度が三つある

法律の欠陥や法律の隙間には、キャッシュがぎっしり詰まっていると思え

根回しはムダ
えらい奴こそ働け

懐疑主義は無気力のモト

休む時は堂々と休息のために休んでほしい

女性は仕事で最大限に活用できるパートナーだ、酒を飲まない、男を買わない、仕事に忠実

週五日制で儲からない商売はやめてしまえ

ゴルフをする人は発狂しない

ユダヤ人が喜ぶ言葉は「ガンサマーハー」

脳みそには柔軟性を持たせるべし
既成概念に囚われると先見の明を失う

マクドナルドはビジネスフードとして日中の食事をターゲットにした

嫌いなものを売る

マクドナルド商法では、税引き前に二割の利益がなければならない

感想
とても正直な人

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2022年11月17日

Posted by ブクログ

ビジネスモデル分析やユダヤ思想を学ぶという目的においては役不足(さすがに古すぎる)と言わざるをえないが、エンタメとしてはとても面白い。「がっちりマンデー」や「カンブリア宮殿」などのビジネス系エンタメ番組に近い。藤田田さんを主人公にした映画もヒットしそうだ。彼の成功ストーリーには「自分でもできそう」と言う自己啓発本のような心地良さがある。

あと「ニクソン・ショック間際のユダヤ商人の動き」や「日本のユダヤ人小史」というコラムは貴重な記録だと思った。

初版本がビジネス系で異例のベストセラーとなり、新板として復刻したのもよく分かる。藤田田さんは大衆が何を望んでいるのかを心得ていた。ビックヒットを連発させる秋元康のような才能のある人だったんだろうなぁ。

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2022年10月07日

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78:22の法則について、当てはまる幾つかを紹介していて、「ほら、すごい法則だろ?」と紹介されているのが、なんだか宗教勧誘みたいで私は好きになれなかった。とはいえ、少し調べてみると、藤田さんはこの法則から39セットの価格を決めてヒットさせたのだから凄いとは思う。取り決めたことは必ず守ること、疑問を残さないこと、昨日と今日では違う人間に生まれ変わること、親でも信用しないことなど、商売をする上で必要なことは何なのか、なかなか興味深い内容だと感じた。同時に、私は商売人にはなれないなとも感じた。

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2022年10月02日

Posted by ブクログ

日本マクドナルド創業者の藤田田の書いたユダヤ人の商売のルール
自身の商売の経験に裏打ちされたユダヤ人の儲け方が書かれている。
昭和の頃の話なので現代とは環境が異なるけど本質的な部分は活かせる

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2022年08月06日

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5/14
藤田田がどのように儲けてきたか、ユダヤ人の商習慣について書かれた本。
大義名分や志というよりもとにかく金儲け。
ビジネスをやる上で大切な心構えが描かれていた。

todo
儲けることは悪じゃない

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2022年05月14日

Posted by ブクログ

儲けるための思考が手に入る
「お金を稼ぐ」とは何かが書かれている。今まで自分がどれだけお金を稼ぐ人の思考をしていなかったのかを感じる。
・”ちょっとしたぜいたく品”を狙え
・時間を大切にしろ
・タイミングが大切
・教養をつけろ
・世界の一流を体験しろ
・本当に良いものはタダで手に入る
・きらいなものを売れ
正直、流石に偏見だろと思うところもあったが、”お金を稼ぐ”という点に関して、どのようなことを意識する必要があるのかが自分の中で明らかになった。

ーーーーーーーーーー
毎年、税務署が年収一〇〇〇万以上の人の氏名を公表する(現在は公表していない)が、私はこのクラスの人々が、会社のお得意さんだと考えている。このクラスの人を相手に商売をすれば、はっきりいってかなり儲けさせてもらえる。

狙い所は、?ちょっとしたぜいたく品?

男というものは働いて金を稼いでくるものであり、女は男が稼いできた金を使って生活を成り立たせるものである。商法というものは、他人の金を巻き上げることであるから、古今東西を問わず儲けようと思えば、女を攻撃し、女の持っている金を奪え──というのである。これがユダヤ商法の公理であり「女を狙え」というのはユダヤ商法の金言なのである。

英語がしゃべれるということは、金儲けの第一条件であり、英語と金は不可分なものであると思っても差しつかえない。

ユダヤ人は、重要なことは、どんな場所ででも、必ずメモを取る。このメモが、彼らの判断の正確さにどれほど役立っているか分からない。
ユダヤ人はユダヤ商法に?あいまいさ?が生じることを許さないのだ。迅速に的確に判断を下しても、肝心の日時、金額、納期などがあいまいであっては、なんにもならないからだ。日本人は、重要なことを聞き流し、うろ覚えのままですましてしまう悪癖がある。

ユダヤ人は、最悪の場合に三カ月で注ぎ込む資金は、あらかじめ予測している。その許容限度内の予算で勝負したのだから、クヨクヨすることはない、というのが彼らの考え方である。

ユダヤ人は文字通り「時は金なり」と考えている。一日八時間の勤務時間を、彼らは常に「一秒いくら」で仕事をしているつもりでいる。タイピストにしても、退社時間がくると、残り一〇文字打てば書類が片づくと分かっていても、ピタリと仕事をやめて帰っていく。「時は金なり」という考え方に徹底している彼らにとって、時間を盗まれることは彼らの商品を盗まれることであり、結局は彼らの金庫の中の金を盗まれることと同じことなのである。

ユダヤ人は、出社すると一時間ほどは『ディクテイト(dictate)』といって、前日の退社後から出社時間までに届いた商取引の手紙の返事をタイプしてしまう。「今は、ディクテイトの時間だから」といえば、ユダヤ人の間では「万人シャット・アウト」という公認用語である。ディクテイトの時間がすむと、お茶を飲み、それからその日の仕事に入っていく。ディクテイトの時間は、どんなことがあってもユダヤ商人に面会することは不可能だ。ユダヤ人が『ディクテイト』の時間を大切にするのは、彼らが、即刻即決をモットーとし、前日の仕事を持ち越すことを恥辱と思っているからである。

商人にとっては、タイミングこそ生命といえる。タイミングの取り方次第で大儲けもできるし、大損もしかねないのである。

それでも、私はあえて飛行機をチャーターした。ユダヤ人が支配しているアメリカンオイルと契約したからには、意地でも納期に間に合わせたかった。一度でも契約を破った相手を、ユダヤ人は絶対に信用しない。製品が遅れたのは私の責任ではないが、ユダヤ人は弁解は絶対に聞かない。彼らは常に「ノー・エクスプラネーション──説明無用」、なのである。私は飛行機代の一〇〇〇万円は損しても、ユダヤ人の信用を失うことは避けたかった。

客に歩かせろ舞台が?静?で客が?動?というのは、何も興行だけではない。例えば、商売においても、これまでのやり方は、店は品物を並べその品物を売り込む店員を揃え、客を品物の前に釘づけにして品物を売り込もうとした。そして、その結果は、人件費の高騰に泣かなければならなくなり、客が品物の前に釘づけにして品物を売り込もうとした。そして、その結果は、人件費の高騰に泣かなければならなくなり、客が品物の前を流れて行って自由に選択できるスーパー方式にした方が、客の回転率も早いし、人件費も安く、利が大きいということを認めざるを得なくなった。

厚利多売は、稀少価値を売れば、いくらでも可能である。

シャピロー氏はこう言って笑った。つまり、シャピロー家のこづかいは、月決めでもなければ週決めでもなく、また、年長者であるから弟や妹より多いとは決まっていない。完全な能力給であり、歩合給である。

ユダヤ人が、こと日本に関することで私を質問攻めにする時、彼らは日本人の非合理性を発見して、突っかかってくることが多い。ユダヤ人は日本の風俗、習慣、伝統、趣味まで理解が行き届いているわけではないから、トンチンカンな珍問、奇問を並らべて、私を困らせる。しかし、そういう彼らの珍問、奇問も、もとはといえば、人間は合理的で快適な生活を送るべきだ、という彼らの人生哲学から出てくるのである。その意味では、日本人の生活様式はもっと進歩する余地があるといえよう。

「ダイヤモンドをやりたいなら、少なくとも百年計画でやるべきだ。もちろん、お前一代ではダメだ。それから、ダイヤモンドを扱う人間は、世間の人の尊敬を受けるような人物でなければならない。ダイヤモンド商は、人から信頼されることが、商売の基礎である。そのためには、なんでも知っておくことが必要だ。ミスター・フジタは、オーストラリアの付近には、どんな深海魚がいるか知っているかね」

「ミスター・フジタ。ヒマのない人間はお金儲けなんかできません。商人は金を作ろうと思ったら、まずヒマを作らなくてはダメです」

私は、日本人のように勤勉な国民が、なぜ貧しいのかと思う。私がそうグチをこぼすと「政治家が悪いからだよ。リーダーが悪い」という人がいる。日本の政治家の悪いのは、これはもうどうしようもない。後進国というところでは、政治家は質が落ちるものと決まっている。私に言わせるならば、頭さえ使えば、金の儲かることはゴロゴロころがっている。儲かるタネはいくらでもある。ザクザクある。それなのに金儲けのできないヤツは、アホで低能で、救い難いヤツである。

法律なんてものは、どうせ人間の作るものだ。ユダヤ式に言えば、六〇点すれすれで合格したような不完全な法律ばかりである。そこへ着目しなくちゃならん。法律の欠陥や法律の隙間には、キャッシュがぎっしり詰まっているものと思え。

日本人は全般的にスケールが小さいからアカンのや。ユダヤ人なら、多分、私の雄大な構想にモロ手をあげて賛成してくれたに違いない。

映画が斜陽だとか言ってるが、私は、毎月一回、全社員に強制的に映画を見せる。もちろん、会社が金を出す。ただし、くだらん映画は見せない。世界の流行の先端を行く映画を見せる。そして、今日の世界中の人々の心理状態はどんな状態にあるか。なぜ、こんな映画ができるのか、ということを考えさせる。

それに、女のバイヤーというのは、男にくらべ、利点が多い。まず、酒を飲まない。中には例外もあるが、酒と聞いて眉が八の字になるような女は、絶対といっていいほどいないから、酒の上での失敗ということがない。次に、男を買わない。男というものは、海外に出ると、商品の買付けより先に、女を買いたがるから、どうしても仕事が雑になる。女は海外に出たからといって、男に目の色が変わるということは、まずない。第三に、女は仕事に忠実だ。海外旅行をさせてくれたボスには、とくに忠実だから、裏切ることは決してない。ユダヤ商法では、女は最大の顧客であるが、同時に、最大のパートナーでもある。最大限に活用すべきである。

外国は五日制でもこっちは六日制だ──これでは外国相手に商売なんかできない。五日働いてペイしないような商売なら、さっさとヤメた方が賢明だ。

いい女というものは、日本でも外国でも、タダで手に入る。タダの女を狙うに限る。ただし、タダの女を狙うのに、手真似ではどうあがいても成功の見込みはない。女を口説くにも金を口説くにも、語学にタンノウでなければならない。サル語しかしゃべれないようじゃ、サルが洋服着てるのと同じだ。最低三カ国語はしゃべれなきゃ日本人とはいえない。そんな時代が来なけりゃ、外国のいい女を自由にしようたって、そうはいかない。金と女は同じである。女をものにする要領で、金をこちらが追いかけるのではなく、金を呼び込む。その呼吸がのみ込めたら、しめたものだ。そうなりゃ、必然的に儲かる。

何かを狙った場合、まず「買う」のはシロウトである。クロウトはまず売る。売ってから儲けるのである。商売は『売り』と『買い』があって、初めて成立する。そして『買い』よりも『売り』の方が、はるかに利幅は大きいのである。

一日に八〇円のハンバーガーが一万個売れるということは、売れる時間にピークがないということである。普通の食堂は、メシ時というのがあって、大混雑する。ところが、ハンバーガーにはそういったピークはない。一日中、売れているのだ。つまり、ハンバーガーは、お菓子でもないし主食でもない食物であって、同時にお菓子でもあり主食でもある食物なのである

自分の好きな道で商売を始めると、なかなかその商売はうまくいかないようだ。例えば、古道具が好きな男が骨董品屋になったり、刀が好きな男が刀剣屋になったりしても、商売は決してうまくいかない。対象が好きなもの、となると、ついつい溺れてしまうからだ。本当の商人はきらいなものを売る。自分がきらいなものだと、どうやれば売れるか、を真剣に考える。自分の弱点だから、ある場合には必死になる。

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2023年12月26日

Posted by ブクログ

日本マクドナルド社長。
女と口を狙え
ユダヤ人の思考について5000年の
歴史がペースになっている事。
数字の由来についてなど勉強になった。
ただ、時代が昔なので言葉使いが大分悪いのが気になった。

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2025年06月03日

Posted by ブクログ

78:22の法則→正方形と内接円、空気の窒素:酸素、貸したい人789に借りたい人22と実は少ない
ちょっとした贅沢が狙いどころ→年収1千万以上の層への商売は儲かる、ダイヤモンドセール
ユダヤ人は数字に強い、普段の生活にも感覚でなく数字を持ち込む、数字に強くなることが第一歩
現金主義、お金に貴賎はない
今日のケンカを明日に持ち越さない
ニブラー→餌をちゃっかりとる魚、ファクター→契約書を売る仕事
暗算、雑学メモ、英語、曖昧さを残さない
見切り千両→売れる会社をつくる、売れなきゃ見切って売る
契約は必ず守れ、違反にはNo Explanation
◎商売は女と口を狙え
契約書も商品と考えるからファクタリング生まれる
バンザイ屋→数度の取引で信用させてから大口発注、キャンセルで倒産に追い込む輩
時間は金→人の時間を奪うな→不意の来客は泥棒→アポは絶対で終わり時間まで決める
ディクテイト→退社後から昨晩の商取引メールへの返事
当時軍隊(GHQ)は金儲けの場
アコガレ心理
厚利多売は稀少価値、大衆化したら手を引く
文明の落差=歴史の重みと独自性
ユダヤ人は身内すら信用しない、父親も他人の始まりとして育てる、取引相手も毎回初回とおもい付き合う
食うために働く→食事こそ最上の贅沢、時間をかける
金夜から土夕方までは休息→禁酒禁煙禁欲
母乳育児はユダヤ人式
寿命も計算済み、一代で勝負しない
法律の隙間、欠陥にこそキャッシュあり
エライ奴こそ働け
女性を活用する意味→酒の失敗、男を買うがない、仕事に忠実
週5日制で儲からないならやめてしまえ
嫌いなものを売れ、好きなものは思い入れ強く客観性失うことも

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

金儲けのコツをポリコレなく書くとこの本の通りの表現になる。また、その分わかりやすい。昔の経営者といえば、こんな肝の座った男ばかりだったな。損をしても最初の信用が特に大事ということがこの本を読むとわかる。

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2024年07月27日

Posted by ブクログ

藤田さんからみたユダヤ人とは。という本でしかもまだ固定相場制の時代の話ではあるだが、本質を突いている本と思います。逆にいうと藤田さんのような危機意識、愛国意識、こだわりや負けん気のある日本人がもっといたら日本は果たして今のようになっていただろうか…そんなことを考えさせられる本だと思います。

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2024年07月25日

Posted by ブクログ

ユダヤ人がどのようなルールに基づいて商売し金を稼いでいるか、藤田田がそれに基づいた実体験や考えが書かれている。
その中でユダヤ人が金を稼ぎ、世界をコントロールできうるという内容が書かれているが、これを読んで、今までユダヤ人が迫害されてきた理由がそこにあるのではと思った。
cisさんが、大勝しすぎるとチャラにされると本に書いていたが、ユダヤ人は大勝しすぎたあまりチャラどころではなく、奪われることになったのではと思った。
これは別に、だから迫害されても仕方ないという話ではなく、あくまでなぜユダヤ人がこれほど迫害されてきたのかについての理由の1つなのではと思ったという話。
仮に集団の中に、他の人から上手いこと財産(大昔であれば食べ物等)を得ている個人、もしくは少数の個人がいた場合、集団全体がその個人(小集団)を攻撃するというのも納得できる(繰り返しになるが善悪の話は置いておいて)。

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2024年02月13日

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昨今の世界情勢を知る前に、ユダヤ人とはどんな人たちなんだろう?と思って読んでみました。経済の本だけど数字がめっちゃ出てくる訳でもなく、読みやすい本。「女と口を狙え」が印象的でした。
敗戦を経験した藤田さんと世代が違うからユダヤ人の冷酷と思える程合理的なやり方に憧れることはないけれど、本当にこの本に書いてあることがユダヤ人の商法ならお金持ちが多いのも頷けるし、周りから恨まれたり足を引っ張られることもあるのかもなぁ。

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2023年12月03日

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言わずと知れた日本マクダーナルドの創業者。1972年5月初版、私はまだ天使の頃でしょうか。(翌年爆誕)
時代が時代だけに今読むと確実に炎上する内容もありますが、そこは5,000年以上の歴史を持つユダヤ商法、零細ながらも経営者の身としては非常に共感出来る内容ばかりで、そりゃあ今でも読まれ続けるのは納得出来る次第であります。

藤田田さん改めて凄い人でしたね。この方の経験談がこりゃまた面白い!先を読む力が半端ない方ですき、さすが東大卒、数字もめちゃくちゃ強い、いや、数字に強く無いと経営者としては駄目なんですよねー。はい、ガッツリスーパー文系の私、もう失格の烙印を押されて塞ぎ込んでおります。

お金を稼ぐというのは何年経っても基本は同じで、これを読んで倫理的にアレ?と思う方もいらっしゃるでしょうが、私は大賛成。
そして私は今度、誰もやった事の無いネットで本を販売するベンチャー企業を立ち上げてみようと思っております。もう成功が見え過ぎて興奮して眠れません。
おやすみなさい。

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2023年06月07日

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商売の基本を学ぼう

この世の多くが78対22の法則で成り立っている。
大損しても約束だけは守れ。
人は他人が持っていなくて自分だけが持っているものに自尊心を満足させる。

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2022年10月20日

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30年以上前の本なので、現代にそのままは使えないけど、ユダヤ人のように「徹底」できた藤田さんの経験や考えは現代にも応用できる。人のやらないことをやる、これは日本人の最も苦手なことかもしれないけど。

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2022年09月24日

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オーディブルで耳読書。あまり記憶に残る内容はなかった。しかし、藤田氏のビジネスに対する本気度、がめつさが印象に残った。本気でビジネスに取り組み人の本音の部分を垣間見た。成功する人としたに人の違いは、危機感だと思った。この本での一番の学びは「口に入れるもの」と「女」はビジネスの成功にとって鉄板だということ。なる程、女をTargetとした商売は儲かるものだと腹落ちした。いつの時代も女に貢男はいるし、財布の決定権を奥さんが握っているのも納得。女性をTargetとした食品や飲食店は、タピオカ屋をはじめ儲かっている事例もありとても納得した。

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2022年07月02日

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日本マクドナルド創業者、藤田田さんの著書。1972年の刊行本の復刊なので時代的に仕方ないとは思うが、差別的な表現や病気でも休むなといった考え方には少し引っかかるところがあった。ただ全体的には商売の基本が書かれているし、何よりビジネスの実績で証明しているので、参考になった。

・78:22の法則
・ビジネスは女と口を狙え
・流行には金持ちから流行るものと大衆から流行るものがあり、金持ちから流行るものの方が息が長い(憧れ心理を利用)
・口コミでの宣伝が信用を得るには最も効果的

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2022年01月31日

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