あらすじ
ペイペイ、LINEペイ、NTTドコモ、楽天、アマゾン……政府の旗振りの下で吹き荒れる、キャッシュレスの大嵐。IT・金融各社がしのぎを削り、米中巨大資本も虎視眈々と狙う、日本の300兆円消費市場を誰が制するのか? フィンテックがもたらす「信用格差社会」をいかに生き抜けばよいか? 激動の業界と私たちの暮らしの行方を、30年の取材をもとに第一人者のジャーナリストが読み解く。
序 章 ドキュメント「ペイペイ祭り」
第1章 現金の壁を突破せよ!―キャッシュレス狂騒曲
第2章 キャッシュレス社会はアメリカで始まった
第3章 キャッシュレス先進国に躍り出た中国
第4章 「信用スコア」の衝撃
第5章 GAFAがすべてを支配する―狙われる個人情報
終 章 データ監視社会で身を守る
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Posted by ブクログ
なぜ、キャッシュレス化を進めるのか、やさしく解説してありました。
それと、地方の進まない理由も分かりやすかったですか
と同時にキャッシュレス化が進むと、デメリットが出てくる点も解説されていました。
自分は、監視社会が来るのではないか?というのが怖かったです。
それと、EUのGDPRとデータポータビリティについては、もっと紹介して欲しかったです。
あと、巻末の参考文献が更に知りたくなるものばかりでした。
Posted by ブクログ
クレジットカードやポイントカード、**ペイなどキャッシュレスが多すぎて、
どれかに統合される事はないかなと思って読んだ。
期待は外れて、クレジットスコア、信用スコアが出てきて、キャッシュレスはデータ監視社会へ向かっていくとのこと。
個人情報が漏れる危機が訪れる。
自分の情報は自分で守らなければならないと認識した。
Posted by ブクログ
世界の中でも日本人の現金主義は有名。しかし、クレジットカード、電子マネー、QRコードとキャッシュレス決済の波は大きくなり、現金が使えなくなる世界は目の前だ。そのとき、社会と人々の行動はどう変わるのか。30年以上、クレジットカードについて調査研究し続けた著者がキャッシュレス世界へ突き進む国家と企業の競争を分析する。
今の日本では様々なQRコードサービスが乱立、そこから頭一つ抜け出すのはどこなのか。なぜ、隣国の韓国や中国ではキャッシュレスが日本より進んでいるのか。こうした常識的な質問への回答に加えて、興味深かったのはキャッシュレス社会では人々の購入履歴がデータベース化されることだ。
どんな人がいつ、どこで、何を買い、いくら支払ったのか。現金支払時代には管理できなかった情報がいつの間にか作られる。そして、その情報は個人の社会的評価となる。悪評価でクレジットカードを作れない人は、人にあらず。
すでに中国では圧倒的な小売力を持つアリババグループによる顧客の信用度が社会的評価として浸透し、その数値上昇のために人々は規律のある行動に気をつけているという。
キャッシュレス社会とは便利さの反面、人々の経済力、信用などを数値化する新たな格付け社会でもあるのだ。
Posted by ブクログ
日本におけるキャシュレスサービスの概況、アメリカに始まるキャシュレスの歴史、キャッシュレス先進国に躍り出た中国の状況、信用スコアビジネス、そしてプラットフォームを支配するGAFAによる個人情報の囲い込みといった幅広い内容をわかりやすくまとめている。
キャッシュレス後進国といわれる日本だが、巨大なキャッシュレスへの流れは止めようがなく、日本だけがいつまでも現金にこだわっているわけにはいかないだろう。キャッシュレスの安全性、サービスと組み合わせた付加価値など、ポジティブな面にもっと意識を向けられるような報道や、サービス提供を求めたい。
Posted by ブクログ
信用格差社会をいかに生き延びるか
信用スコア AI のビッグデータにより 私たちは格付けをされている
キャッシュレス社会とは アメリカ発祥で 先進国は中国である
ブラックミラー
Posted by ブクログ
キャッシュレス決済について、店側でもなければ、自分やその周辺が何を使っているかくらいしかわからない。だから、どのキャッシュレス決済がどのような経緯を辿ったか、データで示してほしかった。著者の主観が多く、自分の周辺とは違うなあ、という感想しか抱けない。
ただ、アメリカのクレカ等の信用情報についての扱いは著者や著者友人の主観でも知らなかった視点なので興味深かった。
Posted by ブクログ
すまほけっさいサービス、クレジットカード、電子マネーなど、キャッシュレスの話は現在、カオス状態。
それを概観したのが本書。
信用スコアや個人データの活用などにより、個人のプライバシーは脅かされる状況についても触れられている。
帯にはそのことが大きく出ているので、キャッシュレス化に批判的な論者なのかと思ったら、むしろクレカの専門家として、推進派になるらしい。
自分も否応なく使わざるを得ないところに追い込まれていくのだろうけれど…。
EUには「一般データ保護規則」というものができ、それはデジタル社会の人権宣言とも言われるものであるらしい。
さて、日本は―?
そこが魂k品から見えてこないのが残念。