【感想・ネタバレ】物質と記憶のレビュー

あらすじ

フランスを代表する哲学者アンリ・ベルクソン(1859-1941年)が残した主著の一つである『物質と記憶』(1896年)については、すでに7種もの日本語訳が作られてきた。そのすべてを凌駕するべく、第一級の研究者が満を持して新たに訳出した本書は、簡にして要を得た「訳者解説」と相俟って、日本語でベルクソン哲学の真髄を伝える、文字どおりの「決定版」である。今後、本書を手にせずしてベルクソンは語れない。

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Posted by ブクログ

現在のところ最新の翻訳で、最良のものだと思う。昔のベルクソンの翻訳は主に仏文学者がやっていたことが多く、そのせいか良質の仏文学を読んでいるような感覚があったのだが、最近の(主に哲学者による)翻訳ではその香りがなくさみしく感じていたところだった。ところがこの本にはその感覚があり、やはりそれはもともとベルクソンが持っているものだったのだと改めて思った。
解説も内容の的確な要約など適切。ちなみに、p.377に「最近の「純粋想起」という翻訳は(略)致命的」とあるが、それはちくま学芸文庫の合田正人訳と白水社の新訳全集の竹内信夫訳の二つを指している。
最近のものとしては岩波文庫の熊野純彦訳もあるが、こちらは「純粋記憶」と訳されている。もともと「記憶」という言葉に対する原語として「メモワール」と「スヴニール」の二つがあることが問題で、それを「想起」と訳すのはどうか、という話であり、熊野訳ではルビをつけて分けておくことで対処している。
この学術文庫版では「メモワール」について、文脈に応じて「記憶力」と訳すような工夫をして対応している。
ドゥルーズやメルロ=ポンティ(特に『シネマ』や『知覚の現象学』)など、この本を読んでいないとまともに理解できない(少なくともフランスの)哲学書は多い。(今回読んでみて”これを念頭において言ってたのね”というところがけっこうある)この学術文庫版は入手しやすいし、訳にも勢いがあって読みやすく、注や解説も充実しているので、とっかかりとしてとてもよいと思った。

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2020年06月04日

Posted by ブクログ

物質と記憶アンリベルクソン 講談社
言わんとすることはわかる気がするが
読んで楽しい内容ではない
惹きつけられることが無いので面白味もない

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2025年05月31日

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