あらすじ
つるばら村の若い大工・勇一さんのところへ舞いこむ不思議な注文。はじまりは、月見が原の小屋の修理でした──。勇一さんを中心に、つるばら村の一年が描く物語。短いながらに情感あふれ、胸をあたたかくする短編ファンタジー12話。「つるばら村」シリーズ第8弾。
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『つるばら村のレストラン』で登場した素敵な山小屋。その山小屋を作った人の孫の大工さんが主人公の話。前作を読んでいると余計にうれしい繋がりかも。
今回は独立したての大工さんが森の動物たちの頼み事を聞きながら商売を軌道に乗せていく。自営業をはじめたての頃ってあんまりお金にならなくても、地縁を作っていくものなのかな。
最後の章で、勇一さんが「どうか、ここが、レストランになりますように。」と祈るようにつぶやいているけど。そもそもこの山小屋の所有権は勇一さんでは?(あるいは勇一さんと血縁の近い人)と思ってしまった。
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つるばら村シリーズ8作目。月見が原を舞台におきるファンタジー。好きな雨音をリクエストできるカエルラジオ。もしリクエストできたら夜中に眠りにつくための雨音を!
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茂市久美子さんの童話ですね。
絵は、柿田ゆかりさん。
『つるばら村』シリーズの八作目です。
つるばら村に、大森勇一さんという、若い大工さんがすんでいます。
学校を卒業して大工の親方のもとに弟子入りし、何年も修行をして、この春、独立したばかりです。
ひとりですんでいる家のうらには、小さな作業小屋があります。おとなりには、このはさんの「つるばら理容店」があります。
勇一さんは、おじいさんの勇吉さんにあこがれて、大工になったのです。
勇吉さんがとおい昔にたてた、
月見が原の小屋を手入れしてから、
勇一さんのもとに、
ふしぎな仕事がまいこむことになります。
季節のかがやきにみちた、
十二のやさしいファンタジーです。
もくじ
おじいさんさんの小屋
モグラの井戸
カエルのラジオ
キツネのお面
よもぎ堂の入浴剤
もみじの茶店
冬の合宿所
初夢のねむる部屋
タヌキのダイコン
南風のプレゼント
クマのわすれもの
山小屋のレストラン
あとがき
あとがきに、『子どものころから、大工さんは、とても身近な存在でした。というのも、近所に、母の叔父にあたる、大工のおじさんが住んでいたからです。おじさんの名前は、和美勇夫といいました。
おじさんは、もうずいぶん前に亡くなり、おじさんのあとを、三男の雅夫さんがついでいます。今回、この物語を書くにあたり、大工道具や、仕事について、いろいろ教えてもらいました。』と、語られています。
いつもながら、身近な話題から、ほのぼのとしたメルヘンを紡がれています。今回も、ふしぎな精霊やどうぶつのたちが活躍します。
茂市久美子さんのファンタジーを読むと、ほんわりと心がやすらぎと温かさにつつまれますね(=^ェ^=)