【感想・ネタバレ】貌のない貌 梓凪子の捜査報告書のレビュー

あらすじ

刑事課強行・盗犯係所属の新人刑事・梓凪子は困惑していた。持ち込まれた案件は畑違いの人探し。依頼主は中国人・宋鈴玉、鈴玉の同行者はなぜか中国領事館職員・王天佑だった。国際政治と人情入り交じる不可解な人探しを続けるうちに、天佑への疑いを深める凪子は、背景を探るために尾行を試みるが――。同時に発生した連続殺人事件にも関与した凪子は、刑事課と警備課の縄張り争いにも巻き込まれることになる。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

元警察官だけに松嶋氏の小説は本当にリアルな警察小説で、「女副署長」シリーズでもそれが如何なく発揮されているが、本作はそれに輪をかけて事件そのもののプロットと伏線が見事過ぎて、こんなに凄い傑作書けるんだと改めて驚いた次第。主人公の梓凪子のキャラもよく、島尾主任との関係性も清々しく、ほぼ文句のつけどころがない傑作。本書はもっと話題になってもいい作品で、警察小説好きは必読の一冊。順番は逆になったがデビュー作「虚の聖域」(魔手改題)も梓凪子主人公なので読んでみたい。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

新人刑事 梓凪子の活躍?に焦点を当てた物語だが、中国人夫妻の失踪事件と連続殺人事件が次第に絡み合ってくる過程が楽しめた.シェアハウス ブルーエコーに住む志知かず美ら4人と元住人の三沓、オーナーの葛木澤子と三雲譲.彼らのチームワークが事件の鍵を握っていた.中国人夫妻が石川、福井、佐賀に立ち寄ったことから原発に関連する行動かと思われたが、意外な方向に話が進む.例の4人の共同作業で捜査を目を欺く構想を、最終的に解き明かす刑事たちの動きが心地良かった.

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2019年09月20日

Posted by ブクログ

09月-15。3.0点。
梓凪子第二弾。前作は警察退職後、今作は刑事時代。
新米刑事の主人公、中国人夫婦の行方不明案件を捜査。依頼者は娘、何故か中国領事が立ち会う。
一方、刺殺による連続殺人発生、凪子は行方不明案件のため連続殺人に入れず。。

途中まで進みが遅かったが、終盤に怒濤のスピード。なかなか上手い持って行き方だったと思う。次作はあるのかな?

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2021年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なかなかの読み応えでした。中盤までは展開がゆっくりな気がしてページもなかなか進みませんでしたが、後半さしかかる頃から一気読み。主人公が無難な感じで行くのかと思いきや、しっかり自己主張もあり、悩みつつ、若干恋も挟みながら真相に迫る様子は頼もしかったです。終盤の格闘シーンはスピード感も臨場感もあってページをめくる手が止まらない。そんな酷い目に遭いながらも「この年齢の人たちに優しくできるのか」と思うあたり、殺伐としたなかで優しい人だな、とほっと出来た瞬間でした。面白かったです。(NetGalley)

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2019年03月11日

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