あらすじ
舞台となる世界には、いくつもの国々があり、ときにお互いに争っていました。その世界には魔女もいて、魔女は忌み恐れられながらも、王様とともに国を守ることもありました。人々から追われながらも、国を守る。そんな魔女達の短編集です。
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様々な魔女の姿を生き生きと描いた短編集。魔女といっても、ふつうの女性として暮らしたり、戦ったり、恋をしたり…。当たり前だけど、いろんな魔女がいる。
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ヒヤリとする話もあれば心温まる話もあって、魔女の様々な生き方に唸り魅了される。共通するのは、魔女狩りの嵐吹き荒れる生きにくい時代の中で、信じられる僅かな人や仲間と繋がり大切な者を必死で守ろうとする彼女たちの誇り高く美しい姿。“杖殿”という呼称も魔女に対する敬意が感じられて好きだ。
「蜘蛛の帷子」と「イチノツメとよばれた魔女」が心に残った。
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私の児童書への苦手意識を取り払ってくれた作品。自分より長い時間を過ごしてきた木で出来た道具に触れているような滋味、味わい深さ。
何度も長く読み返したい文章と世界。
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国を守るとして杖殿と呼ばれた魔女たちをどの王様も欲しがっていた。杖殿を召し抱えるために大金をもいとわない。だから、一般の人々は魔女とわかると金貨欲しさに王様に突き出すのだ。しかし、杖殿として使えないとわかると魔女はすぐに処刑されてしまう。だから魔女たちは名前を名乗らず、人間の女としてひっそりと暮そうとする。また杖殿としてお城で暮らす魔女も、常にお城を守ることに気を配らなくてなならない。そんな時代(世界)の魔女たちのお話。
短編集だが、世界観が統一されている。戦や処刑があるという設定ではあるが、実際にはその現場が出てくるわけではない。ゆったりとした世界観で楽しめる。
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さまざまな国の魔女をめぐる10の物語。
すべての漢字にふりがながついているが、難しい語彙も多い。読解力の高い子には読み応えもあり、短時間で読める面白い話がたくさん入っているので、お得感があるのではないだろうか。
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表題となにより表紙が素敵。
そしてよくみたら柏葉さんだった。
ああ、すきなものだらけじゃないか。
表題の恋した魔女の話は、
そーゆー魔女はいた、とは話にでてくるんだが、
物語はないのであれ?っとかおもってたら
結構後半で、でてきた。
意外となんとゆーか暗め?な話が多いなか、ふふふっと
楽しく読めた一話。
三つ目の話はめっちゃ切なく、
彼女に見つかって殺された魔女たちもかわいそうだが、
その裏にそんな話があったとは・・・・という感じ。
利用できるかできないか、
それによって大切にされたり殺されたりする魔女たち。
その理不尽さに憤りを感じながら、
そんな中でも大切なものを守ろうと必死に生きる彼女たちは
強く、美しい。
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ふんわり繋がった魔女オムニバス。魔女狩りが横行してる設定ですが、やさしい物語ばかり。お気に入りは「3人の杖殿」と偏屈魔女と卵のやつ。身分を超えた信頼関係とか種族を超えた繋がりとかが好き。
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"「わたしにはすぐわかりました。あの男は、わたしがあなたを見るのとおなじまなざしで姉君をみつめていました。気がついていただきたいものです。姉妹とも似てらっしゃる。」と、すねてみせた。
春風の姫君は、まゆをもとにもどすよりはやく、ほおをぽっとそめた。そして、わたしの婚約もまちがっていなかったとほほえんだのだ。"[p.39_魔女の縁談]
連作短編集。
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魔女が使役される、もしくは追われる立場だったころのお話。王の杖殿として国の防御にあたるか、魔女として追われ、隠れ住むか、魔力を封じて人間に紛れるかしか選択がない世に起こった、魔女たちの短編10編。どの話も、どことなく切なさが感じられるように思った。評価は星3.5で。