あらすじ
12歳のスージーは、夏休みに親友のフラニーが海で溺れて死んだことを知る。大人たちは仕方ないというが、5歳から特別仲の良かったスージーは納得できず、原因を突き止めようとする。実は、夏休み直前、フラニーとケンカ別れしたままだった。突然、彼女はいなくなってしまい、本当の思いを伝える機会が永遠に失われてしまったのだ。新学期が始まると、いじめられっ子で孤独なスージーは、ついに言葉を発せなくなってしまう……。
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Posted by ブクログ
科学が好きな12歳の少女スージーは、幼馴染みで泳ぎの得意なフラニーが海で溺れて亡くなったと知ってから言葉を話すことをやめた。秋の遠足で訪れた水族館で、小さくて透明な猛毒を持つイルカンジクラゲの存在を知った彼女は、クラゲが、フラニーの死因になったかもしれないと考え、調べ始めるとともに、そのことを専門家に聞いてみたいと思うようになる。
思春期の少女が、自分の心を見つめ、喪失から歩み始める過程を、彼女自身の言葉で綴る。
話が進むにつれて、彼女と親友だったフラニーとの幸せな関係が壊れていっていた様子が描かれ、なぜ彼女が親友の死因をあんなにも追求したいと思ったかが明らかになってきます。
アメリカの物語らしく、さらっとお兄さんとボーイフレンドの良好な関係も描かれています。
また、物語に用いられる科学の情報にも、それだけでも好奇心をそそられます。
主人公は12歳ですが、中学生だし、友人の死を扱っているので、中学生以上からお薦めします。