あらすじ
聴覚障害を持つ孝司と病気で頭髪を失った中山は、中学2年生。あるテニスの大会で、この2人がダブルスを組むことになった。猛練習をするが、頑固で負けず嫌いの2人は反発するばかりだ。そして、試合数日前になって中山が雲隠れをしてしまい、とうとう試合当日になってしまった。中山がコートに現れることを、孝司はひたすら信じて待つが……。
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Posted by ブクログ
スポーツを極める人が全て人格高潔になるわけではないけれど、スポーツマンが勝利のみ追い求めているその瞬間だけは侵し難く神聖な時間なんだと思う。
その時間が、苦しみを抱えた二人の少年を通して描かれることでさらに純化されてたとえようもなくまばゆくて、ひたすら酔わされた。
悩み苦しみぶつかり、色々なものを抱えているのに多くを自分の胸にとどめたまま、最後はどこかあっさりと別れようとしているところは中学生らしく思えて、作者の巧さが見える気がする。
テニスが書かれている名作として紹介されたのだけど、テニスシーンはもちろん、小説として本当に良かった。外で読むんじゃなかった。涙が止まらなくて不審がられたよ…。
Posted by ブクログ
82点。かなりの良作だと思います。テニス好きにすすめたい。身体障害とかいじめとかさらっとでてきますが、それを差し引いてもあまりあるテニスの楽しみ。テニスをやっている人に読んでほしい。
Posted by ブクログ
聴覚障害の男子と、汎発型脱毛症の男子がテニスを通じて出会い、ぶつかり合いながらも理解し合い、ペアを組み試合に挑む。
試合の描写は、テニスを始めた学生が読んだら、面白いだろう。なかなかテニスの小説が無いので、もっと探してみたい。