あらすじ
高校二年生のあの日。薔薇(ばら)が咲き乱れる自宅のベッドで、ミロの口から「義父と寝た」という驚くべき話を聞かされた。「俺」は激しい嫉妬に囚(とら)われ興奮した──。ジャカルタで自殺した前夫・博夫の視点で、村野ミロの妖艶な青春時代を描いた表題作など、4つの事件簿からなる短篇集。「ミロシリーズ」第3弾!
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Posted by ブクログ
目次
・ローズガーデン
・漂う魂
・独りにしないで
・愛のトンネル
表題作以外は、ミロが探偵になってからの事件。
長編では気になるミロの性癖が、短編だと気にならないので読みやすかった。
ただ、ミロの調査って、詰めが甘い。
100%の調査をしていないまま報告書を書いているのが、プロとしてどうなのか。
また、一度断った仕事を、個人的興味で勝手に調査しているのもプロではない。
そして問題の表題作。
ずっと気になっていたミロと自殺した夫の関係が、これですっきりと分かるのかと思いきや、余計にもやもやが募る。
知り合った高校生のころからミロはエキセントリックだった。
ならなぜ、結婚した挙句に自殺するのか?
高校生の博夫は既にミロに振り回されていることを自覚している。
嫌なら結婚しなければいいのだし、納得して結婚した挙句の単身赴任先での自殺…。
「義父と寝た」と言う告白は事実ではないと思う。
それは「わたしを見て」という、ミロから善三へのアピールなのではないかと思った。
エキセントリックなミロと、夫の死をひきずるミロが、やっぱりつながらない。
「愛のトンネル」の被害者である山神恵も、多面性がありすぎてつかみどころがなかったし。
解説よんでもさっぱり理解できない。
もやもやもやもや。