あらすじ
ブッダ、ダーウィン、霊魂、クオリアと、宗教、進化論、心理学、哲学、脳科学まで分野横断で人類共通の悩み、怖さに迫る。すると見えてきたのは、すべてが幻想!? という最先端脳科学の衝撃の結論。しかし、そんな理屈だけでは「怖い」は克服できない。本書では、自殺や東洋思想、幸福学などをとおし、人が「死」をいきいきとした「生」へと還元する7つのルートを示す。新たな死生観が身につく現代日本人のための必読書。
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Posted by ブクログ
「死ぬ時は、どんなかんじなんだろう?」祖母が亡くなった幼稚園の頃からずっと心の底にあった恐怖と不安。半世紀を経てようやく、その答えに出会ったのがこの本。「死」を扱う本となると、スピリチュアルとかなんとか、単なる”暗示”でしかないオカルトか、体の良い”脅迫”になっている宗教、あるいは、それらしく聞こえる似非科学だったりしそうなもの。しかし、読んでみると正反対。テーマについてのアプローチ方法を踏まえて、脳科学、心理学、哲学と横断的に学術を使いながら「死」についての解説を試みてくれ、その手段をいくつか提示してくれている。「腑に落ちたか?」と著者は問うているが、正直、そんな感覚にはならなかった。けっして否定している訳ではない。全面的に著者の主張を受け容れている。最後に哲学としての仏教を解説する中にあったが、言葉には出来ないモノなのだ。「腑に落ちる」ているのではなく、肯定的に感じられるのである。