【感想・ネタバレ】奮闘するたすくのレビュー

あらすじ

『ペコロスの母に会いに行く』の作者、岡野雄一氏が絶賛! 佑は、夏休み中、認知症のおじいちゃんに付き添ってデイサービス(通所介護)に行くことになった。しかも、そこでの出来事をレポートし、自由研究として提出しなければならない。友だちの一平と"ケアハウス こもれび"に通い、お年寄りと接しながら、佑は介護される人と介護する人、それぞれの気持ちに気づいていく。アクティブ・ラーニングの授業にも使える物語です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

小学5年生の佑(たすく)のおじいちゃんは、佑の家の近所で一人暮らしをしている。
元刑事だったおじいちゃんはしっかり者だったはずなのに、最近は何か様子がおかしい。
どうも認知症になったようだ。

それを認めようとしないおじいちゃんを何とかなだめて、デイサービスの施設で入用介助を受けるために通うことにするのだが、それをレポートにまとめて夏休みの自由研究の課題にするよう担任の先生に言われる佑。
おじいちゃんも佑も気が進まないまま「ケアハウスこもれび」に通うことになる。

児童書ですが、介護される人と介護する人の気持ち、介護の工夫、様々な個性のお年寄りなど、わかりやすく誠実に書かれています。

佑にとっては世間一般のお年寄りと自分のおじいちゃんとは当然別物で、まさかおじいちゃんがぼけてしまうなんてとショックを受けるのですが、おじいちゃんも苦しんでいることを知り、そのまなざしは優しくなります。
自分の考えていることをあまり口にすることのないおじいちゃんの行動を見守ることによって、おじいちゃんがどれほどおばあちゃんのことを大切に思っているかを知る佑。

お年寄りたちもそれぞれに見せ場が与えられ、読後感はとでもいい。

ただ一つ違和感を覚えるのが担任の早田先生。
クラスの子に、おじいちゃんのデイサービスをレポートして夏休みの自由研究にしろと勝手に決めるのは現実的ではない。
まず両親に話をしないと。
嫌がる家庭は絶対にあるだろう。
ましてや、さっさと施設と話をつけて子どもたちに手伝いをさせたり、自分までボランティアとして通うだなんてちょっと強引すぎて鼻白む。

とはいえ、子どもだけではなく大人も、この本を読んで感じるものは、立場に応じてきっとあると思う。
良書。

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2019年11月02日

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ネタバレ

知ることで人生は変わる。ごたごた言わないで、現場に入れば何が正しくて、何をすべきか見えてくると思う。特に、子どもたちにはどんどん外に出てほしい。

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2018年07月05日

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ネタバレ

最近、5年生の野沢佑(たすく)のおじいちゃんの様子がおかしい。近所で道に迷ったように歩いていたり、やかんをコンロにかけっぱなしにしてボヤ騒ぎを起こしたり。元・刑事のおじいちゃんが認知症になるとは到底思えない・・・のだが、時々、どうやらあやしい。
「行きたくない」としぶるおじいちゃんをお風呂のデイサービスに連れて行くことになった佑。
それがまた担任の早田先生の知るところとなり、そこで見たこと、聞いたことをまとめてレポートし、なつやすみの自由研究にして提出しなさい、と。
友達の一平と一緒に、おじいちゃんを連れてケアハウス「こもれび」に通うことになった佑。
こもれびには、個性的なお年寄りのほかにも、介護にかかわる人たちから、その現場の話を聞き、それぞれの気持ちに気がついていく。

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2018年06月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元刑事のおじいさんに付きそって、ディサービスに行くことになったたすく。そこで、たくさんの、お年寄りや、施設で働く人たちに出会います。ボランティアもすることになり、まさに大奮闘です。でも、ひとつ気になることが。2階の花の部屋は決して入ってはいけないといわれ、話題にもしてはいけないようなのです・・・。

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2018年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

認知症になった祖父のデイサービスの付き添いをすることになったたすく。
先生の提案でその様子をレポートして提出する羽目になる。
警察官だった強面のおじいちゃんの今までにない姿を
みるにつけ、悔しいような悲しいような気持ちになりつつも、施設の人たちの誠実な対応ぶりや、お年寄りたちそれぞれの個性を理解していくうちに、
いやいやだった宿題が、
大事なことを気づかせてくれるきっかけになってゆく。

だれも、なりたくてなるわけじゃない。
自分が自分でなくなっていく恐怖、
当人と、そして、それと付き合っていかなくちゃならない家族。
実際に自分の身に起こってみないと、正直わからないことは多いと思うが、
小学生向けの、そーゆーことについての入門書的には
よいような気がする。

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2017年10月03日

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