【感想・ネタバレ】紅城奇譚のレビュー

あらすじ

16世紀中頃。九州は大友、龍造寺、島津の三氏鼎立状態となっていた。そんななか、三氏も手を出せない国ーー勇猛果敢で「鬼」と恐れられた鷹生氏一族の支配地域があった。その居城、血のように燃える色をした紅城で、次々と起こる摩訶不思議な事件。消えた正室の首、忽然と現れた毒盃、殺戮を繰り返す悪魔の矢、そして天守の密室……。眉目秀麗な、鷹生氏の腹心・弓削月之丞が真相解明に挑む!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

戦国時代でミステリ。動機やトリックが戦国時代ならではで好みでした。館シリーズや城シリーズみたいな、からくり屋敷の趣もあります。
物語を貫く狂気と執念が物凄いです。因果因縁。事件で最もおおぉとなったのは「暴君の毒死」でした。登場人物誰も彼もうーんだったけど、メインキャラのお子さんたちや妹さんみたいな周囲の人々の顛末に、戦国時代の非情さを感じました。
破ラストの合戦、難攻不落ってこういう城の事だっけ…????天守閣本体が兵器って……やり過ぎなかったらその後攻め込んできた島津義弘も困っていたかも。
「奇譚」の題に反しないミステリでした。紅い城は好きですね…安土城とか。暴君度が高いお館様は居城を紅く塗るのかな。九州を舞台にしたミステリ、既読が増えました。

「天守落とし」、言ってみたい日本語だけれど口に出す機会は無い。せつない。

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2022年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】序/破 破の壱 妻妾の策略/破の弐 暴君の毒死/破の参 一族の非業/破の肆 天守の密室/急 
 犯人も動機もわかりやすく、そこはメインではないのだと思う。でも、機械トリックがキモというのもそれに興味のない者にはピンとこない。どことなく懐かしい雰囲気がある。

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2018年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

九州の大名鷹生家で、城主一族が次々に謎の死を遂げる。ついに城主龍政も死んで後継がいなくなり城主の側近だった弓削月之氶が城主になるが、実は月之氶は鷹生家に滅ぼされた市房家の生き残りで、同じく鷹生家に滅ぼされた椎葉氏出身の龍政の正室と共謀して鷹生家に復讐したのだ。
登場人物の名前にやたら鳥が使われていると思ったら著者のプロフィールに「奄美野鳥の会現会長」とあって、すごく気になってしまったので他の作品も読みたい。

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2017年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

予想通りの密室トリック。綾辻行人の館シリーズのどれかに似たようなトリックがあったのではないか?
天正年間の九州という設定に食指が動いたのだが目新しいのはそこだけで、首無し死体のトリックはどうにも無理があるし、五歳の女児がお絵描きをするのは現代で何の不思議もないが、当時紙そして絵の具は子供の遊びに使えるようなものではない。つまりトリック成立のためのプロットになっていて、それが見えてしまった以上私には興醒めな作品となった。
トリックは難しい。

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2017年08月01日

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