あらすじ
アメリカではがん治療の約60%が放射線治療(日本では約25%)。しかし日本ではまだ、複数転移への放射線治療はほとんど行われていない。2015年8月にはカーター元大統領が4か所の転移がんへの放射線治療を始めると発表するなど注目を集めており、再発・転移がんへの最先端の放射線治療は、情報を求めるがん難民への、力強い提案となるはずである。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著者はガンの放射線治療を専門にしている医師。
日本ではガンの治療といえば、手術と抗がん剤がメインだが、欧米では放射線治療が主流とのこと。
一昔前の放射線治療は、健康な臓器にもダメージを与えたため深刻な副作用があったが、最先端の技術を使えば、ほぼ副作用なく、がん細胞だけ確実にダメージを与えられるというから凄い。
ただ、全てのガンに効くわけではなく、前立腺や肺がんなどに限られるそう。
そして、放射線治療と抗がん剤治療を並行することで効果は上がるらしい。
手術と放射線では予後が大きく変わらないらしいから、手術と放射線で迷ったら身体への負担が少ない放射線を選択すべきと。
今後の放射線治療の飛躍に期待したい。
この本にも書かれていたが、がんについて大切なことは完治させることより、症状を緩和させて生活の質を少しでも良くした上で長生きすること。
がんと闘うのではなく共存すること。