あらすじ
ほしいのは自由だ。自由に生きたい。 支配されるくらいなら、愛なんかいらない。累計130万部突破の大人気KZシリーズ。KZの深層をえぐる、ディープなKZ'D 「KZ'Deep File」、新作、一話完結。書き下ろし長編!
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Posted by ブクログ
青い鳥文庫の人気シリーズスピンオフ第二弾。
今回はいなくなった若武を上杉くん&黒木くんが探しに行く話。
舞台は北海道。
修道院が出てくる話で、どこか神秘的な雰囲気があります。
題材、登場人物共にとても好きです。もちろん表現も。
私は、KZのメンバーの中で一番黒木くんが好きなのですが、今回は上杉くんもかっこよくて迷います。(何に?)
まあ二番目は上杉くんなのですが。
というわけで、この巻はすごくオイシイ話でした。
二人の意外と子供なところが見れて大満足です。
あれ、上杉くん、キャラ変わってない?
英雄とか、若武のキャラじゃない?
と思ったりしましたが。
かっこよければ良いのです。うん。
彩ちゃん目線と本人目線は違うということですかね。
あと、黒木くんの過去(生まれ?)にびっくり。
重っ!
でも、カッコイイですよ。作者の黒木くんの描写が美しすぎる…。
Posted by ブクログ
もっとスマートに生きたいのに。
上杉のところに小塚からかかってきた電話が、若武の修道院入りを教える。訝しがる小塚の頼みを聞いて、上杉は黒木とともに北海道へ向かった。桜が見事な修道院で上杉が出会ったのは――。
青い鳥文庫のシリーズでは、憧れのように書かれているステータスが、こちらのDeep Fileでは枷のよう。母親の束縛を嫌い、数学の世界に自分を置きたい上杉は、人間の感情の割り切れなさを厭う。一方で、その人間関係をさらっとこなす黒木に劣等感を抱いたり、自分を捨てても他人を助けたいと動く若武に敗北感を覚えたり。ガツンとくる話でした。上杉先生、大人に一歩踏み出す、というところかな。
咲蘭の矛盾。人間の肉体は悪魔が作り出したものとし、教義に輪廻転生があるアルビ派。それを信仰するのは、失った恋人に再びこの世の姿で会いたいため。でも、結婚は罪、輪廻転生は罰。どこまでも清らかに、矛盾したものを追い求める咲蘭の姿に、ついつい惹かれてしまう上杉。今の人生に倦んでいる、新しい人生があるのなら。その誘惑を振り切ったのは、面倒だと思いながら関わった人たちから教わったこと。死ななくても生まれ変わらなくても、今から戦い始める、新しい人生があるということ。
なんだか妙に上杉と黒木の距離が近く感じてしょうがない。黒木って性別関係なくタラシなのでは。上杉先生がめっちゃフラフラ惹かれているように読んだのは、私がいけないのだろうか。