あらすじ
眠りの森学園高等部1年生の目覚計佑は、幽霊になったまくらを元に戻す手掛かりを探していくうちに、雪姫との距離を近づけていく。しかし、ずっと一緒に過ごしたまくらも、また、計佑に思いを寄せていた。2人の間で、激しく気持ちが揺れ動く計佑。最後に計佑が出した答えとは!? ……三角関係を描いた、切ない恋愛ファンタジー、完結! ※集英社刊『パジャマな彼女』(全3巻)に描き下ろしを加え、再編成したものです。
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可能性は感じた
コミックス全3巻、新装版にして全2巻。内容が内容だけに少年誌では伸び悩んだというのもわからなくはありませんが、美麗な絵、魅力的なキャラクター、作者のポテンシャルを感じずにはいられませんでした。連載当時は終わったことが受け入れられなくてしばらく引き摺ったものです。
作品の終了が決まったのか、終盤の展開はかなり急。まくら引越し→計祐が追いかけて結ばれる→そして先輩は泣く。
すすのさんはきっと3人目のヒロインになるはずだったんだろうなーとか、青春部活ものとしてやっていく路線もあったんだろうなーとかいろいろと先の構想を妄想せずにはいられませんでした。
先輩に至っては初めての恋で浮かれに浮かれてたっていうのがめちゃくちゃ伝わってきていたので、振る場面はやっぱ辛かったです。
そして最後の描き下ろし。これは初見でした。
絵柄がかなりはねバドでした。終わり方も、ただ甘酸っぱいだけじゃない、ちょっとビターで大人な雰囲気。ジャンプでは見ない、一歩下がったところの恋愛描写が実に良かったです。別作品みたいだな、とは思いましたが。
人気になれるポテンシャルはありました。時代が追いついていなかったとはいえ、こういう先の展開が見たかった作品はいっぱいあります。
はねバドやレ・セルバンと、作者様が他誌で大活躍されているのが私はとても嬉しく思います。