あらすじ
情報を制する国家が覇権を獲得する!17世紀オランダの活版印刷、19世紀イギリスの電信、20世紀アメリカの電話――、世界史上のヘゲモニー国家は、情報革命の果実を獲得することで、世界の中核となった。しかし、インターネットがもたらしたのは、中核なき世界だった!ソフトパワーの500年の歴史を辿りながら、「近代世界システム」の誕生から終焉までを描きだす一冊。
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Posted by ブクログ
さらさら読めるんだが、主語が拾いにくい。端的に言えば、分かりにくい。
オランダのゲヘモニー。活版印刷の普及は商業の発展に繋がった。ヨーロッパ内での情報の共有化による価格の均一化や情報の正確性の向上から国際貿易商人の活動が活発となった。17世紀、ヨーロッパ商業の中心地はアムステルダムだった。宗教的寛容、人の移住移民による商業技術の伝搬を背景に商取引が拡大した。
さらっと読んでしまった、イギルスのゲヘモニー。イギリスは国家が自由経済に介入したからこそ成長した。イギリス帝国は電信によって維持される帝国だった。電信の敷設は、国内では国が、対ヨーロッパは私企業によって敷設された。電信は蒸気船とセットで世界を縮めた。蒸気船は航海の確実性を増大させた。この事は、商業的にも軍事的にも極めて重要なことだった。イギリスが成功した背景には、ヨーロッパにおいてはオランダの、ヨーロッパ外世界ではポルトガルの商業を巧みに利用し奪い取っていった点がある。電信の発達は商業慣行を国際的に統一する傾向を生み出し、近世の無国籍の国際貿易商人を多国籍の国際貿易商人にした。(あと、電信の速度とか金融がうんとか書いてあった。)
ここまでで、あとは読み流し。活版印刷が社会にどう影響したのかを知りたく手にとった一冊。資本主義社会の成り立ちについて書かれた本の引用があり、この点有意義だった、引用された本を読んでみようと決意した一冊。