【感想・ネタバレ】トットちゃんとソウくんの戦争のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

徹子さんのとても読みやすい語り口と田原総一朗さんのとても論理的な語り口で交互に綴られる二人それぞれの戦争体験と二人が共に深く関わるテレビと戦争への想いが熱く私の胸に響いた。そして平和の大切さ、かけがえのなさを改めて心に刻む。徹子の部屋で戦争体験を語る有名人を取り上げたパートでは特に芦田伸介さんの言葉が突き刺さった。「戦争に向かう巨大な力の前では、私たちは無力だったかもしれないが、だからどうすることもできなかったではすまされない。戦争は大きな罪だが、戦争というものに無力だった自分にもなにがしかの責任があるのではないか。それは無力の罪というものではないのか」徹子さんも言う。子供の頃出征する兵隊さんを見送れば貰えるスルメ欲しさに万歳と無責任に見送った行為が自分にとっての戦争責任だと。無力の罪という言葉の重さに私は今怯える。

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2017年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当は借りる予定ではなかったけど、パッと目にしてこれは読もう・・と。もともと黒柳徹子さんの著書は好きで読んでるから、徹子さんが書き手の一人というのは動機として一番大きい。
それと、やはり戦後75年で、テレビ番組や何かでいろいろ戦争のことが取り沙汰されることも、この本ともう一冊戦争関連の本を借りた理由の一つかもしれない。
先年亡くなった父は、自分にとって一番近しい人物であったとともに、貴重な一番身近な戦争体験者だった。まだ聞きたいことはいろいろあったけど、もうあとは自分で聞いたことを次の世代に伝えていくしかない。それと同時に、自分自身もあの戦争が何だったのか、そして戦争を体験してきた親世代の平和への思いをどう伝えていくか、それを知るために得られる知識はインプットし続けていかなければならないと思っている。
徹子さんの話は、これまで読んできたものと重なる部分もあったけど、戦争というテーマを低層に置いて読むとまた違ったようにも思えた。これまで「そういうもの」だと漠然と感じていたことが、今となってはすごく重く感じたりする部分もあった。テレビの仕事と平和への思いとか、ユニセフでの活動とかも含めて。
同年代の田原総一朗さんの話は、ご自身の体験としてはいわゆる一般的な軍国下の少年の話ともいえる。ただ、ジャーナリストとして生きてこられた独特の視点もあり、あの戦争における問題点、戦後の元政府へつながる諸々が、読みやすくまとめてあると思った。
発行は4年前だが、今もまだ読むべき一冊だと思う。この国がまた変な方向に行ってしまわないように。

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2020年08月08日

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