【感想・ネタバレ】ジャングル・ブック 新訳のレビュー

あらすじ

オオカミに育てられた人間の子とジャングルの生き物たちとの感動の物語!モーグリは、赤ん坊のころオオカミに救われ、オオカミを兄弟としてジャングルで育った。黒ヒョウのバギーラやヒグマのバールーからジャングルの掟を学びながら、一匹の動物として成長していくが……。何度も映画化もされたイギリス文学を代表する大傑作を読みやすい新訳で。<世界の名作 小学中級から すべての漢字にふりがなつき>

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

児童書レーベル青い鳥文庫が新訳で出しました。
表紙や挿絵が可愛いので容赦なく動物が死ぬ内容とむしろギャップが出てしまっているような(^o^; 

原作ではジャングルでの出来事がエピソードごとに集められているのですが、この本ではモーグリに関する章だけ収録されています。時系列とは違った順番で収録されているので(原作通りですが)、子供たちはちょっと混乱するかもしれない。

時代柄仕方ないのですが、著者キプリングの動物やインド人に対するナチュラルな差別意識も感じなくもない(^o^; のですが、全体的な物語はかなり好きです。私は子供の頃は冒険物とか、軍略物とか、自然や動物の話が大好きだったので、子供の頃の私が読んでいたらとても好きになったと思う!!

『モーグリ、狼の子となる』※時系列では、前半は①、後半は⑤
オオカミの夫婦は人間の幼児を引き取った。カエルっ子という意味のモーグリと名付けられた少年は、四匹の兄さんオオカミと共に育つ。
この頃オオカミは自由の民で、偉大なボスのアケイラのもと森の掟を守り誇りを持って暮らしていた。
モーグリの後見についたのは、ジャングルの目利き黒ヒョウのバギーラ、オオカミたちの先生でもあるクマのバルー。
だが人食いトラのシア・カーンはモーグリを自分の獲物だと主張し、明け渡しを迫ってくるのだった。

『モーグリと「冷たいねぐら」』※時系列では②
ジャングルには昔人間が築いた城の廃墟(冷たいねぐら)がある。モーグリはいたずら猿軍団に攫われて冷たいねぐらに連れ込まれる。
黒ヒョウのバギーラと、クマのバルーは、モーグリを助け出すために巨大なニシキヘビのカーの力を借りる。

『人食いトラの最後』※時系列では⑥
ジャングルを追われたモーグリは人間の村に向かう。村では、赤子の息子の「ナトゥ」を人食いトラに攫われたというメシュアという女性と、その夫との家に迎えられる。そんななかモーグリは人食いトラのシア・カーンとの最後の対決を行う。
動物たちを操りシア・カーンを倒したモーグリだが、村人からは「オオカミと話す魔術師」と言われて村から追い出される。
ジャングルでは「人間だ」と言われ、人間の村では「オオカミだ」と言われるモーグリ。
戻ったジャングルではオオカミの群れはばらばらになっていた。そこでモーグリは自分を育てたオオカミ兄弟たちと新たな群れを作る。

『水かれ』※時系列では③
大旱魃がやってきた。普段は川の底にある「平和の岩」が顔を出したことから、ジャングルの掟の見張り番の長老ゾウのハティは「種族にかかわらず動物たちが生き延びるため、水辺での狩りを禁ずる」と宣言する。
水辺には人を食ったシア・カーンが現れるが追い返される。ハティはジャングルの掟ができた昔話を聞かせる。

『ジャングル、村を飲む』※時系列では⑥
人間の村では、モーグリを養ったメシュアとその夫を魔術師の仲間として火炙りにしようとした。
人間同士の醜い闘いに怒ったモーグリは、動物たちの力を得て人間の村を破壊させる。

『王様のゾウ付き棒』※時系列では④
「冷たいねぐら」を再び訪ねたニシキヘビのカーとモーグリ。その地下宝庫いは、かつての栄えた王族が隠した宝が忘れられていた。その宝を守る巨大な白コブラは、モーグリたちが「ここにはもう人間はいない」という言葉を信じない。

『赤イヌの襲撃』※時系列では⑦
獰猛な赤犬、ドールの集団が襲ってくる。モーグリは、オオカミ家族、オオカミが集団を作っていた頃のボスでモーグリを保護した老アケイラと共に赤犬を迎え撃つ。

『春を走る』※時系列では⑧
赤犬襲撃から二年後。17歳のモーグリはジャングルの王になっていた。
だが春がきてジャングルの動物たちは浮かれたちモーグリの呼びかけに答えない。(発情期だよね。)
モーグリはメシュアの家を訪ねると、彼女の夫は亡くなり、幼い息子が生まれていた。メシュアはすっかり立派になったモーグリを自分の息子で赤子の兄のナトゥであり、そしてジャングルの神とも思う。
モーグリに、自分がジャングルで獣として暮らすのか(仲間はいるが番えない)、人間に戻るのかの決断の時が来る。

0
2024年11月21日

「児童書」ランキング