あらすじ
限られた生の時間のなかで、家族へのこす言葉を探すために、俊介はふるさとへ帰ってきた。幼なじみとの再会を果たし、過去の痛みを受けとめた俊介は、「王」と呼ばれた祖父とともに最後の旅に出る。
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Posted by ブクログ
ゆるす、ということが大きなテーマになっていると感じた。
「倉田」という鉱山を仕切る家に生まれたシュンは、鉱山の事故とトシの事故、ミッチョとの新しい生活に踏み切れなかった、三重の苦しみに悩まされながら生きてきた。
ガンになり、治すのが困難になったことで、過去と向き合い、今まで避けてきた、苦しみの元となった北都市に帰っていく。
徐々に体が弱っていく中でも、ゆるし、ゆるされるとは何かを考え、悩みながら、自分なりの回答が得られたのではないか。
この本を読みながら、自分もよく、ゆるす、ゆるされることについて考えているが、最後の川原さんとトシのやり取りの中でのトシの考え方に共感した。
また、ゆるしについては、考えることがあると思うが、深く悩んだときは、この本を読み返したいと思う。
Posted by ブクログ
重たい話だけど暖かい話です。
下巻の最後の方は電車では読めないと思い家で読みました。
元気な頃は拒んでいたことも徐々に受け入れていく、死に近づくにつれて変わっていく心模様も自然で悲しい。