【感想・ネタバレ】交流のしくみ 三相交流からパワーエレクトロニクスまでのレビュー

あらすじ

直流と交流の違いはなにか? 三相交流とは? 家電製品を一変させたインバータとは? 電車を走らせるパワーエレクトロニクスとは? コンセントを流れる交流の世界を分かり易く解説する。

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Posted by ブクログ

電気に関する知識はそれほどなく、インダクターやコンデンサーについて学生時代に習った気がするというレベルだが、そんな私にも分かりやすく学びの多い書籍だった。
電圧や電流についての基礎的な内容から始まり、インダクターやコンデンサーの原理やインピーダンスとは何か、更には交流の種類や用途、発電原理といった幅広い内容が書かれている。図を豊富に使用して説明しているので非常に分かりやすかった。
後半は近年急速に発展しているパワーエレクトロニクスについて記されている。パワーエレクトロニクスという言葉は聞いたことがあったが、それがどういうものを指すのかは知らなかった。本書を読むことでその大枠は理解できたと思う。
最終章では直流送電に触れており、将来的な直流送電の広がりの可能性も知ることができた。

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2021年06月23日

Posted by ブクログ

ブルーバックスだからといって侮るなかれ。
私は機械系の技術者ですが、非常にわかりやすく、かつ本質的な意味合いが理解できる良書だと思います。

こういった工学書は数式の羅列になりがちですが、この本は数式的なことはおいておいて、まず何が起きているのかというイメージを理解させ、その後仕組みを説明するというアプローチです。

また著者もメーカーの第一線で活躍していたこともあり、実用に足る助言もよくあります。

電気の概論が知りたいなあと思ったら読むことをオススメする本です。

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2016年06月05日

Posted by ブクログ

全くの専門外の方には、やや難しめ。ただ、じっくり文章を見ながら図解を眺めれば着いてこれなくはない。分かる所だけ読んでも、それなりに視野が広がる。

例えば、電流と電子の話。電流の向きは電子の流れの向きと逆方向。これは電子がマイナスの電荷を持つことが発見される前に、プラスの電荷の移動を電流と決めてしまったことに由来する。電流の大きさとはある断面を1秒間に通過する電荷の量、つまり電子の数である。電流は、電位差(電圧)に比例して変化する。

交流電流とは導線の中を流れる電流の向きが絶えず入れ替わる電流。この交流電流を負荷に供給する電源が交流電源。電源から電流を供給させる装置を負荷と呼ぶ。直流から交流に変換する回路や装置をインバータと呼ぶ。交流モーターに使われる最も多いパワーエレクトロニクス。温度に応じて回転数を制御するエアコンや冷蔵庫などの誘導モーターも交流モーター。

ネオジム磁石という強力な磁石の発明によりモーターが更に進化。ネオジム磁石により小型化ができ、更にIGBTとコンピューターで高度な制御が可能に。

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2023年10月08日

Posted by ブクログ

電気製品が好きで、なにか電気製品を買おうとするときはカタログで性能比較をしてしまう。カタログに「インバータ」や「交流モーター」という文字を見ることが増えており、そういう観点からの興味のツボに本書はぴったりだった。
電気と磁気の関係、誘導起電力や静電誘導など、かなり基礎的な原理の話から説き起こしていくので、理科が苦手な人には少々つらいかもしれないが、こういう基本部分から三相交流とか、家庭で200Vの機器を使う際に使う三線式交流の仕組み、さらには直流を交流に変えるインバータまで、幅広く平易に解説されていて、大変面白かった。

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2016年04月06日

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