【感想・ネタバレ】警視庁捜査一課南平班のレビュー

あらすじ

東京の夜の街中で、撲殺して顔を潰すという猟奇殺人が、たてつづけに発生した。死体の手には、白い鳩のバッジが……。それは3年前に箱根の山中で起きた殺人事件と酷似していた。地道な捜査で知られる警視庁捜査1課の南部平蔵班が、2つの事件をつなぐ糸を手繰った先に見出した、意外な犯人の姿とは

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Posted by ブクログ

「縄張り」という言葉から連想するのは、野生動物の餌場争いだったりヤクザの抗争だったりする。
しかし、実際のところはどうなのかわからないが、小説やドラマ・映画では警察の縄張り争いもかなり熾烈なものに描かれている。
警視庁と神奈川県警。管轄の違う場所で起きたふたつの事件。
警察のさまざまな情報も、今ではデータベース化が進んでいることだろう。
しかし、すべての情報が共有されているとは限らない。
警察小説は映像化されやすいのか、印象に残っているドラマも多い。
チームとして動くことが当たり前の警察の捜査では、必然的に群像劇としてドラマが作られている。
個性豊かな捜査員同士のやりとりも見どころだったりもする。
南平班は個性的な捜査員がそろっているが、いわゆる強烈な個性をまき散らすような派手な捜査員はいない。
集団でこつこつと地道な捜査を進め、事件を解決に導いていく。
華やかさもないしスーパーヒーローもいない。
でも、同シリーズの他の作品も読んで見たくなる。
そんな「渋め」な作品だった。
南部が一人息子を亡くした過去も描かれている。
それは、犯罪者を異常に憎み、凶悪犯は徹底的に追い詰める「鬼の南部」が誕生したきっかけでもあった。
シリーズ化しているため、次なる南部の活躍をもっと追いかけてみようと思う。

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2017年02月26日

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