あらすじ
「現実とネットの関係は、銃を撃つのに似ている」。ネットの対戦ゲームで知り合った本間とみのり。初対面のその日、本間が打ち明けたのは、子どもの頃の忌まわしい記憶と父の遺した拳銃のことだった。2人を監視する自転車に乗った男。そして銃に残された種類の違う弾丸。急逝した著者が考えていた真相は。表題作に加え、遺作となった中篇「オルゴール」も収録。
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Posted by ブクログ
幼い頃の傷を抱えて死んだように生きている"jamrice"こと本間と、感性が澄み、透明感のかたまりみたいな"パリテキサス"朝川みのり。このまったく接点のないように見えるふたりが、ふとした出会いから少しずつ距離を縮め、いつの間にかお互いを必要としている。
ふたりのちょっとしたやりとりが核心をついていてとても惹かれてしまう。
「ネットって銃をうつのに似ていると思うんです。
ほんとうに人を殺したという実感がともなっていない」
ふたりの周りに謎の男が現れ、不気味な影を残す。
5つの連続した短編のなかで本間とみのりのふたりの距離は近づいていくが、謎の男の正体はついに明かされないまま物語は未完に終わります。
完成していたならば、どんな結末だったんでしょう?
もはや知ることはできないけれど、この本を読むと、なんだか切なくて、いとおしい気持ちになる。
Posted by ブクログ
テロリストのパラソルをずいぶん前に読んで面白かった。この人の作品を読むのは2冊目。おもしろいなあと、興味津々で読んでいたが、作者逝去のため突然話が終わったのが残念。おそらく私が想像もつかない結末が用意されていただろうに。ほかの作品を読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
藤原伊織さんが大好きなので思わず買いました。
ただ、物語がこれから面白くなりそう!って時に終わってしまうので
本好きには辛いです・・・ 作者がもういないので諦めるしかないの
ですが><