【感想・ネタバレ】超聴覚者 七川小春 真実への潜入のレビュー

朱野帰子

九歳の時に受けた遺伝子治療によって聴覚が異常に発達した小春は、勤めていたブラック企業の過酷さに耐えきれず辞職した。再就職が困難を極める中、寿命遺伝子治療薬発売を予定する巨大企業の事業部長から、正社員になる条件として発売阻止を目論む子会社への潜入を持ちかけられる。『真実への盗聴』改題。

[ブクログ · ★★★★☆]

世知辛い社会の描写が単なる物語だとは思えず、こういう未来が来てしまうようで重たい気持ちになってしまった。
超聴覚を活かして、もう少し活躍してくれたらなお良かったなぁ。

[ブクログ · ★★★★☆]

『海に降る』『駅物語』を面白く読んだので、この作品にも期待して読み始めました。遺伝子治療で老いても健康を損なわずにいられること、それによってより深刻になるかもしれない世代間格差（闘争？）が交差する話で、すぐに引き込まれていきました。面白かったです、ただ、重たいテーマに触れているので、消化不良に感じる面もありました。

[ブクログ · ★★★☆☆]

あまり遠くない未来のような感じで　テンポ良く読み進めることが出来たが物足りなさを感じた
特殊聴力をもっと使って欲しかった　どんなにいろんな事が進んでも人の心が左右することなのかと思った
　

[ブクログ · ★★★☆☆]

私定時で帰ります。で有名な著者の作品。
幼い頃の障害を治すため、手術によって高度な聴覚能力を得た主人公、ブラック企業を止め、ひょんなことから寿命遺伝子治療薬販売を予定する巨大企業に使うとされる。
私定時で…と比べパンチが弱く個人的にはあまり読みごたえを感じれなかった。

[ブクログ · ★★★☆☆]

年金・国債・少子高齢化等の問題について近未来の薬を中心に展開していくストーリーで、今後の日本で｢あるかもしれない｣未来は少し怖い。

世代によって変わる｢普通の幸せ｣について主人公の家庭を通して考えさせられた。母親と対比的におばあちゃんが芯のある人物で好感が持てた。