あらすじ
明治国家における「国体」「近代天皇制」の確立は、〈伊勢〉=国家神道の勝利であった。その陰で闇に葬られたもう1つの神道・〈出雲〉。スサノヲやオホクニヌシを主宰神とするこの神学は、復古神道の流れに属しながら、なぜ抹殺されたのか。気鋭の学者が〈出雲〉という場所(トポス)をとおし、近代日本のもう1つの思想史を大胆に描く意欲作。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
明治政府は、アマテラス<伊勢>の系統をひく天皇だけが正統的な日本の支配者であることの意義づけに奔走した。
スサノヲやオオクニヌシをはじめとする<出雲>の神々との整合性が必要になってくる。
様々な議論と、権力闘争が宗教界で行われた。
出口ナオの大本教は、<出雲>に接近し、出雲の千家尊福は、独自に活動を広げている。
そして埼玉。埼玉に多い氷川神社は、オオクニヌシを祭る<出雲>系の神社であった。古代出雲と埼玉との関連性、天皇の首都・東京都のとの関連、興味深い視点でした。