【感想・ネタバレ】株とは何か 市場・投資・企業を読み解くのレビュー

あらすじ

市場と金融工学の暴走(リーマン・ショック)、企業再生(JAL再建)、CSRとSRI(社会的責任投資)……株式は私たちに何をもたらしているのか? ファイナンスとガバナンスの相克。高度発達したファイナンス技術は、活発な企業活動を促すとともに、リーマン・ショックのような資本市場の暴走にも帰着する。また、破綻した企業の再生やベンチャー育成、社会にとってよりよい企業を育てるSRI(社会的責任投資)を実現させられるのも株の力によるものである。ファイナンス[企業の資金調達や投資]とガバナンス[企業をいかに統治するか]――株式の持つ相克する本質を掴み、市場社会の諸問題を基底から思考する! (講談社選書メチエ)

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Posted by ブクログ

株式投資に特化せず、金融・投資全般について学術的に述べられた本。すべてを完全に理解できたわけではないが、世界の市場について、金融商品について、企業についてなど、歴史を含め詳しく述べられている。印象的な記述を記す。
「監査役という役職は、あまり機能してこなかったので、皮肉を込めて閑散役などとよばれることが多かった。それは監査役のポストが、取締役を目指して長く頑張りながら今一歩のところで及ばなかった従業員に、その労をねぎらう形で与えられることが多かったからである」
「日本では、企業間の株式持ち合いがよく話題になるが、それも株主の影響力を無力化する経営者の試みと解することができる」
「人間の強欲はモノを見るフレームを狭くし過去から謙虚に学ばないため、何度もバブルが手を変え品を変えて発生するのである(ガブルレイズ)」

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2018年11月14日

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